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遺影を撮る大切さ。
悪い人が出てこない映画で、見ていると心が洗われた気分になりました。
東京でメイクアップアーティストを目指していた女性が挫折し、幼なじみに頼まれて遺影を撮る仕事を故郷でするという物語です。
彼女がなぜ東京でうまくいかなかったのかとかが分かっていくのですが、その理由がとても切なかったです。
彼女が悪いんじゃない気もするけど、嘘がつけないというのもあまりよくない気もするしといろいろ考えちゃいました。
彼女にしてみれば「なんで私はこうなの?」って感じだったでしょう。
また、遺影を撮っておくということの大事さもよくわかる映画です。
たしかに、死んだ時のことをって思うと、縁起が悪い気がするし、映画でも最初はなかなか受け入れられてませんでした。
でも、主人公のおばあさんの遺影が引き伸ばしたピンボケのものだったというエピソードを見て、それは残された人が悲しい思いをするかもしれないって思いました。
主人公演じる深川麻衣さんもすごくよかったし、高良健吾さんとか香里奈さんと存在感があってとてもいい演技をしていました。
見ていてほっこりしましたし、イライラするところもなかったです。富山の美しい風景にも心癒されると思います。