不良漫画のエッセンスとミステリーの交わりがたまらない
この作品は、どこか懐かしさを感じる不良漫画のエッセンスとドキドキハラハラするミステリーが合わさっていてとても、面白い作品です。何より、不良漫画ならではの喧嘩や未成年者の喫煙、犯罪や喧嘩でキャラクターが死んでしまうという、この規制された世の中でこれだけセンセーショナルな漫画も珍しいと思います。
おそらく、親御さんによっては、子供に見せたい、見せたくないが分かれるでしょう。でも、ありのままの表現が作品に深みと味を出し、きちんと読み解いていけば、解る作品となってます。私なら、自分の子供にも読んで、友情の大切や暴力の怖さなど、学んでほしいと思います。また、不良とは、という信念が主要キャラクターからにじみ出ており少年院に入ってしまうキャラクター達にも、そこに至るまでの事情や友情があるので、それを踏まえて読んでほしいです。
主人公は26歳の冴えないフリーターですが、ある時ニュースで中学の頃に付き合っていた、唯一無二の彼女が事件に巻き込まれて死んでしまうことを知り、ひょんなことからその初恋の彼女を救おうとタイムトラベラーをすることになります。もともと気が弱く、喧嘩も弱い冴えない主人公が、不良時代の自分に奮闘しながら、難題に立ち向かう姿には関心し、また、初々しいしい初恋には甘酸っぱい気持ちになります。ぜひとも、読んでほしい作品の一つです。