小林さんちのメイドラゴン / Miss Kobayashi's Dragon Maid

小林さんちのメイドラゴン / Miss Kobayashi's Dragon Maid

『小林さんちのメイドラゴン』は、クール教信者による日本の漫画作品であり、独身OLの小林さんとドラゴンのトールが織りなす日常を描いた作品だ。双葉社の漫画雑誌『漫画アクション』で連載されている。2024年2月24日発売の『月刊アクション』4月号から、同年4月2日発売の『漫画アクション』8号に移籍した。
作品は、ファンタジーと日常生活が融合したユニークな世界観を表現している。漫画の見どころは、異種族間の交流というテーマを軽妙なタッチで描きながらも、キャラクターたちの心情に深く迫る点にある。特に、ドラゴンであるトールが人間社会での生活に適応しようとする姿や、小林さんとの関係性が成長していく様子が特徴的だ。
アニメ版では、京都アニメーションが制作を担当。その高い作画品質と演出が見どころの1つだ。キャラクターたちの表情や動きが細かく描かれ、原作の魅力を色濃く反映している。また、アニメならではの音楽や声優の演技も、作品の世界観をより豊かにしている。さらに、アニメ第2期の放送が2021年7月に行われ、新たなドラゴンキャラクターや小林さんの日常に起こる新しい出来事が描かれている。

onisuke2000のレビュー・評価・感想

小林さんちのメイドラゴン / Miss Kobayashi's Dragon Maid
9

ドラゴンがメイドとして現代に逆異世界転生した日常アニメの二期目「小林さんちのメイドラゴンS」

なんだ、このアニメは! ただの萌えアニメのくせにヌルヌル動くぞ! 下手な異世界転生ラノベ物のラノベで描かれるバトルシーンよりも、圧倒的に激しく描かれているのだが。これが本当に萌えアニメなのか?
と、一期でも見せた高クオリティな作画には、京都アニメーションが持つ底力の強さを感じさせられました。一期同様、主人公の一般女性に群がるドラゴン娘達が巻き起こすハチャメチャな日常ぶりに、その日のうちにあった仕事の嫌なことを忘れさせてくれるほど笑わせて貰いました。
二期からは真キャラの『イルル』という、新しいドラゴンが登場するのですが、その設定がかなり重い。破壊と支配を望む混沌勢のドラゴンなのだが、中身はまだまだ幼い子供だ。しかし、周囲の状況が彼女を子供でいることを許さなかった。彼女は、自分の心と願いを押し殺して、戦いと破壊を好むドラゴンとして生きてきた。しかし、そんな彼女の冷たく閉ざした心を、主人公の手によって優しく包まれて開かれていく描写は素晴らしかった。
ただ見ていた僅かながら不可解に思ったことがある。主人公の小林はいったい年齢いくつなのだろうか。原作を読む限り二十代半ばくらいに感じるが、三十代後半か四十代かと思わせるほどの精神的達観度なんだが。正直、ドラゴン娘達の母親的なポジションに収まっているのだが。これで、二十代とは恐ろしい。
とにもかくにも、ドラゴン娘という非日常的存在が現代の日常世界で過ごすという日常アニメは、見ていて癒されます。ドラゴンと人間という深い隔たりのある価値観に、悩みながらも理解して寄り添おうする姿は、普段の自分の行動を思い直させられます。
ドラゴン娘達の賢明ながらも、どこか笑わせてくれる心温まる日常ストーリー。まだこの作品を見たことが無いという人は、一度視聴してみてはいかがでしょうか。決して時間を損したとは思わないはずです。特にこの作品は、萌えアニメを見ない人にも楽しんでいただける内容ですので、ぜひアニメを普段見ない人達に視聴することを強くオススメします。見ればきっとドラゴン娘達の奇想天外な行動と言動に笑い、時にきっと考えさせられるに違いありません。