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類を見ない恋愛アニメ
海中の底、汐鹿生に暮らす人々と、陸上に暮らす人々との交わりを主にした物語なのですが、ファンタジー要素の強い恋愛アニメとなっているので、物語に入り込みやすいと思いました。
意外と複雑な恋愛関係の物語でもある為、ついつい登場人物たちに感情移入して涙が自然と出てしまうシーンがいくつかありました。特に、主なヒロインである向井戸まなかの幼馴染の1人である、比良平ちさきの奥手な部分を見ていると切ない気持ちになりました。
ちさきが想いを寄せる先島光はまなかのことが好きで、まなか自体も本当は光のことを気にしているのに、それに気がつかずにいるもどかしさが何とも言えない気持ちになります。お互い幼馴染であるからこそ、想いを伝えてしまうことで仲が壊れてしまうのではないかと心配する部分も共感を得やすい物語だと思いました。冷静に物事を考える伊佐木要は、三人の想いを知っているからこそ要自体の想いをちさきに伝えられずにいるのだと思いました。それぞれの想いが複雑に交差している中、陸上に暮らす木原紡の存在によって一層関係が複雑になっていく感じが堪らなく切ないです。好きな人に想いを伝えることは、簡単そうで難しく、相手も想いを伝えられずにいるのだなと思いました。