ハウス・ジャック・ビルト

2hmononokuro1126のレビュー・評価・感想

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ハウス・ジャック・ビルト
8

私たちには理解できない感性。

ジャックがしてきた殺人を見せつけてくる映画です。
ジャックがなぜ人を殺したのか、それはわかりませんが、強迫観念にとらわれているって感じの描写でした。最初の被害者が、なぜ彼をからかってしまったのか、それが不運だったなって感じです。
お話は、ジャックが謎の老人に、今までの殺人について語って聞かせる形式で進むため、とてもわかりやすかったです。いろんな殺人があり、怖いし、嫌ですが、どこかコミカルでブラックコメディなのかなって感じでした。見ていられないシーンも多いのですが、そこをあえて描いているところがいいなと思います。ほんと殺人は見ていられない所業です。淡々とそれをこなす主人公が、おそろしかったです。
5番目の事件など、もう捕まっている間中怖かったでしょう。彼には彼の芸術論があり、5つの殺人を通じそれをみせつけていました。その芸術論は、よくわからなかったけど、シリアルキラーと呼ばれる人たちの頭の中には、このような考えがあるのかもしれません。普通の感性じゃなくてあたりまえなのかもしれません。
その後に起きる展開は、なんだかよくわからないものになったのですが、それも幻想的でよかったです。死体で家を作るという描写のすさまじさにおびえてしまいました。