シャニース / Shanice

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シャニース / Shanice
8

きらびやかなサウンドと高い歌唱力

シャニースの一番のヒットシングル"I Love Your Smile"は、1991年にリリースされた名曲です。90年代R&Bのファンにとってはお馴染みの曲で、90年代前半のR&Bが持っていた、元気でハッピーなヴァイブスが最大限に込められています。
1973年生まれのシャニースは、リリースしたとき18歳。はじけるような明るさはティーンらしいとも言え、一方で、歌唱力や曲の完成度は非常に高いものとなっています。
80年代の頃は、アップテンポのダンスチューンをリリースしていましたが、シャニースの魅力はまだ出ていなかったように思います。
90年代に入り、R&BがHIP HOPの重低音なビートときらびやかなサウンドで構成されるようになると、そのスタイルがシャニースにバッチリはまったのでしょう。
91年のアルバム『Inner Child』は、彼女の歌を存分に堪能できる作品となっています。全体に流れるキラキラした雰囲気も素敵です。"I Love Your Smile"は、このアルバムからシングルカットされています。
94年には『21... Ways to Grow』をリリース。タイトル通り、21歳でリリースしたアルバムで、大人になったシャニースの成長の跡を感じさせます。きらびやかな質感は残しつつ、しっとりとした雰囲気が漂う作品です。R&Bのシーン全体も、底抜けに元気だった曲調から、セクシーさやムードを重視した曲調に移行してきているときでした。シャニースのボーカルは深みを増し、ビタースウィートな切なさに心を揺さぶられます。特に、美しいバラード"I'll Be There"は必聴です。