10
静かに有名になっていく作品
この漫画の1番の見どころポイントは、なんといっても丁寧な作画。
キャラクターは比較的、愛嬌のある丸みを帯びた描き方になっているのですが、注目すべきは背景。すべて手描きにもかかわらず、細部まで丁寧に線が引かれています。
奥の棚の中にあるお皿、外にある看板の文字、すべてが細かく描かており、写真をそのままモノクロにしたような錯覚に陥ります。
あまりにも丁寧に描かれているので、細部を見ようとすると、ページをめくるのに少し時間がかかる作品です。
そして、舞台は夏、物語の主人公は小岩井よつば。5歳の女の子です。
よつばちゃんのお父さん、¨とーちゃん¨とよつばちゃんが、とある家に引っ越してくるところから物語が始まります。
家のお隣さんは3姉妹の魅力的なキャラクター。
美人大学生の長女・あさぎ、しっかり者の高校生の次女・ふうか、真面目な小学生の三女・えな。
よつばちゃんの相手をしてくれて、どの子も性格が違い活き活きとしたキャラクターです。
この漫画、巻数が増すことに、よつばちゃんが少しずつ成長していきます。
子供である期間は短いです。きっとどの子も親が見ないうちに、人知れず大人になっていくのでしょう。
ぜひこの漫画で、子供の成長と少し寂しくなる感情を知ってほしいなぁと思います。