ゲッベルスと私

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ゲッベルスと私
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ヒトラー時代のドイツの宣伝大臣ゲッベルスの秘書が戦後約70年ぶりに語った言論の魔術師の素顔『ゲッベルスとわたし』

『ゲッベルスとわたし』は2016年に公開されたオーストリアの歴史映画で、監督にはフロリアン・バイゲンザマー(脚本も)ほか、計4名が携わった。ナチス政権の国民啓蒙・宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書を務めたブルンヒルデ・ポムゼルが、終戦から69年の沈黙を破り、撮影当時103歳にして初めてインタビューに応じたドキュメンタリーです。1942年から終戦までの3年間、ゲッベルスの秘書としてナチス宣伝省で働いたポムゼルは、「あの時代にナチスに反旗を翻せた人はいない」と話す一方で、「ホロコーストについては知らなかった」と語ります。近代史最大の戦争犯罪者のひとりであるゲッベルスに誰よりも近づいた彼女の30時間に及ぶ独白を通し、20世紀最大の戦争における人道の危機や抑圧された全体主義下のドイツ、恐怖とともにその時代を生きた人々の姿を浮かび上がらせていきます。
「ブルンヒルデ・ポムゼルが、終戦から69年の沈黙を破り、撮影当時103歳でインタビューに応じたドキュメンタリー」と映画の宣伝文句にはありますが、戦慄したのは彼女の爬虫類のような風貌と私は何も知らなかったと言い切る姿です。本作は、ネオナチ等が蔓延る現在、警鐘を鳴らす優れたドキュメンタリーであると言えるでしょう。