ライムライト(映画) / Limelight(film)

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ライムライト(映画) / Limelight(film)
10

これぞまさしくヒューマニズム

映画「ライムライト』はチャールズ・チャップリン後期の名画です。1952年に公開されました。
チャップリン演ずる老コメディアンを巡る笑いと涙を起こさせる傑作です。
この作品の魅力はどこにあるのでしょうか?
それは初めて素顔を見せたチャップリンが売れなくなってしまって久しい老コメディアンを楽しくしかし切なく演じているところにあるでしょう!
その演技は実に巧みで円熟の極みです。蚤にダンスをさせるという巧みな趣向も笑わせますが、それを見事な演技で見せるところがさすがという感じですね!
即ちこの作品のシナリオもとても巧みで洗練されているわけです。
この作品を見て涙しない方はいないと思います。
久し振りにショーで演ずる機会を得た主人公がその古臭い芸のためにお客さんたちに全くウケなかったところなどは、とてもリアリティがあって見事です。
さらにいえば、チャップリンが作曲したこの映画の音楽が素晴らしいことをを忘れてはいけません。
この作品はチャップリンが米国で撮った最後の作品です。
彼は「殺人狂時代」で米政府の怒りをかってしまい、欧州へ帰ることになりました。
しかし『ライムライト』には『殺人狂時代』のような強烈な諷刺はありませんが、人間に対する愛が溢れています。
これぞヒューマニズムというところですね!
名画は永遠なのです!