次々に新しいタイプの楽曲を創り出す魔術師
堂島孝平は、知る人ぞ知るといったタイプのシンガーソングライターです。自作自演だけでなく、KinKi Kidsや太田裕美などに曲を提供してヒットさせたりもしています。
その魅力はデビュー以来同じタイプの楽曲はほとんど創らず、とりわけアルバムに関しては同じ傾向のアルバムはなく、過去にやったことは二度とやらないというポリシーを貫いている点でしょう。このためアルバムを聴く人は常にフレッシュな体験ができるわけです!
少し具体的にみていきたいと思います。
デビューアルバムにおいては尾崎豊のように反抗的な若者を描いていましたが、2作目ではガラリと変えてドライヴ向けのような楽曲へとシフトさせました。
さらにその次の「トゥインクル」ではキャッチーなポップスへという感じで次々と変化させていきます。
このあとは、ホーン系のアルバムを出したり、よりジャズに傾斜したりとさまざまな傾向のアルバムを創っています。
このような特徴からわかるように彼は音楽の抽出しがとても豊富なのです。それは、KinKi Kidsに提供してヒットした「カナシミ ブルー」と、初期の名曲「迷子の天使」が全く異なる傾向の曲であることをみてもよく理解できます。
異色の曲ですが、破天荒なキャラクターの両さんで知られる漫画「こちら亀有公園前派出所」がTVアニメ化された際に、最初に主題歌に使われた曲は堂島孝平の楽曲で彼が歌っています。
このようにユニークなミュージシャン、堂島孝平に今後とも注目していきたいですね!