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「いじめは何も生まない」を体現した映画
原作をずっと追っていて、映画化が発表されてから気になって鑑賞してみました。
都会から田舎の学校へ転校してきた主人公・葛西舞が、過去に自分のグループがいじめていた女子生徒・小田切誌乃と再会してしまい、傍観者を決め込んでいた舞に復讐しようと企んだ誌乃によって「過去に葛西さんにいじめられていた」とクラス中に告白し、そこから舞へのいじめが始まる…というストーリーです。
いじめがテーマの作品で、いじめの始まりはちょっとしたからかいや物への攻撃が多いのですが、ストーリーが進むにつれて虫を使ったり、体育倉庫へ監禁したり等、いじめの内容がどんどんエスカレートしていきます。過去にいじめられた経験のある人、いじめたことのある人には見るのが辛いシーンももしかしたらあるかもしれません。
しかし、そんな逆境に絶対に負けない舞の精神力は凄まじいです。
多少ズルい手段を使ってでも、調子に乗って自分をいじめたクラスのボスに一泡吹かせたり、不利な状況でもじわじわと秘密裏に仲間を増やしていじめをやめさせる作戦を立てたり等、今まさにいじめられている人に勇気を与えてくれる存在にもなってくれていると思います。
ラストシーンのあの演出はちょっと人によって意見が分かれそうですが、スッキリと終わったので原作がまだ終わっていない作品としては綺麗にまとまっていると思います。