リドリー・スコット監督の意外な才能を明らかにしてフェミニズム映画のランドマーク作『テルズ&ルイーズ』
『テルマ&ルイーズ』は1991年に公開された女友だち同士のロード映画で、監督はリドリー・スコット、脚本はカーリー・クーリ。
出演はジーナ・ディヴィスがテルマ、スーザン・サランドンがルイーズ。
テルマとルイーズはロード旅に出ている女友だちで、最後には不測の状況に陥ることになります。
共演はハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット。
「ブラピ」は本作で初めてそれなりの役をゲットできました。
男性のネガティブな女性観を反映しているとして公開時には若干の議論が沸き起こったにもかかわらず、本作は批評家の評価も高く、商業的にも成功をおさめています。
アカデミー賞の6部門でノミネートされ、最優秀脚本賞を受賞しました。
スコットは最優秀監督賞、サランドンとディヴィスは最優秀女優賞にノミネートです。
この作品は他の映画や芸術作品に影響を与えており、フェミニスト映画の基準作に位置付けられています。
リドリー・スコットの『テルマ&ルイーズ』は売れっ子の脚本家カーリー・クーリによる素晴らしい脚本と監督自身の演出手腕との相乗効果で批評家から好意的な評価を勝ち得ました。
リドリー・スコットと言えばそれまでは『エイリアン』や『ブレードランナー』といった異色のSF作品の監督のイメージが付きまとっていましたが、コメディを演出できる才能があること、英国出身にもかかわらず米国的な情景に感性を持ち合わせていることが本作で明らかになりました。