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これまでと違うロシア映画
アレクセイ・シドロフ監督の第二次大戦ものの映画で、戦車のT-34と戦車兵のニコライ(アレクサンドル・ペトロフ)が主役の映画です。シドロフ監督はこれまでのソ連やロシアの戦争映画は暗いものが多く、主人公達が皆死んでしまう映画が多かったことに疑問を持ち、この映画を作ったとのことです。CGが独特の使い方をされていますが、出てくる戦車のT-34はすべて実物とのことです。
地味で暗いと思われがちな独ソ戦の映画ですが、各所にアイデアを凝らして迫力満点に撮っています。後半の主人公のニコライが収容所に入れられて、演習の的にされるところから、本格的に物語が展開します。
ドイツ軍のパンサー戦車部隊の標的となりますが、裏をかいて演習場から逃げ出し、チェコとの国境を目指します。待ち受ける対戦車砲や偵察機を逃れて国境を目指しますが、途中の街でパンサー戦車部隊と戦うことになります。
独特なところは砲弾が戦車の装甲板で弾かれたりするところなどがCGで描かれていて、迫力満点になっているところでしょう。さらに、乗っている人もその衝撃が中に伝わり、朦朧とするところなど、これまでの映画には無い描写になっていました。
これまでの多くのソ連やロシアの戦争映画とは違い、ハッピーエンドになっているところが良かったです。