ハチワンダイバー / 81diver

ハチワンダイバー / 81diver

『ハチワンダイバー』は2006年から2014年にかけて『週刊ヤングジャンプ』で連載された柴田ヨクサルの将棋アクション漫画。単行本は全35巻。かつて奨励会に所属していた青年・菅田健太郎が「アキバの受け師」と呼ばれる女真剣師・中静そよに導かれて真剣師との戦いを繰り広げる。
『このマンガがすごい!』2008年版ではオトコ編1位に輝いた作品であり、同年にはテレビドラマ化された。テレビドラマでは真剣はり刑法の賭博及び富くじに関する罪に抵触することから、金を賭けない勝負を重ねて再びプロ棋士への道を目指す物語となっている。

Sonochyのレビュー・評価・感想

ハチワンダイバー / 81diver
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将棋を知らなくても楽しめる将棋漫画

こちらの作品はかつてヤングジャンプにて連載されていた柴田ヨクサル先生作の将棋漫画になります。
主人公は元々プロ棋士の養成機関に所属していたが、あと一歩のところで夢を絶たれます。しかし将棋しかできない彼は定職に就かず、賭け将棋で日銭を稼ぐ「真剣師」としての日々を送っていました。しかし、あまりに勝ちすぎるため対局してくれる人が居なくなってきます。そんな中「アキバの受け師」の異名をもつ女性に挑み敗北するもその実力を買われ、日本の将棋界、ひいては世界をも手に入れようとする裏将棋界の組織に対抗する戦いに巻き込まれてゆきます。
基本的には盤上で巻き起こる高度な頭脳戦を楽しむ作品となっているので、ある程度将棋の知識、最低でも駒の動かし方を知っている方がより楽しめます。しかしこの作品は他の将棋を題材とした作品に比べ肉弾戦によるバトル描写もあり、また将棋シーンにおいても現在の戦局を別のもので例えることにより(戦艦大和が特攻してくる、愛の告白のような一手など)将棋がわからなくてもなんとなく雰囲気で楽しめる作品です。時には将棋の駒を力強く盤にめり込ませることで、物理的に取れなくし勝とうとする敵まで現れます。
将棋を知っている人も、将棋を知らない人も等しく楽しめる作品だと思いますので、興味を持たれた方は是非読んでみてはいかがでしょうか。