アンドロイドと人間の境目は?
プレイステーション4対応のゲーム、Detroit: Become Humanはリアルなグラフィックはもちろん、無数に分岐する物語のすばらしさが魅力のゲームです。これはゲームと言うよりも、「操作できる映画」と言った方が適切かもしれません。未来のデトロイトを舞台にした、アンドロイドたちの革命の物語には、主役が三人おり、いずれもアンドロイドです。デトロイト市警所属のコナー、家事手伝いアンドロイドのカーラ、そして画家の家で家事手伝いをしていたのに破棄され革命を起こすことを決めるマーカス。この三人の物語が、始めは無関係のように進みながら、次第に絡み合っていきます。舞台のデトロイトでは、アンドロイドが流通している一方で人間の職を奪うなどの問題もあり、人間とアンドロイドの関係は決して良好だとは言い切れません。そんな中、三人がそれぞれの立場でアンドロイドによる革命に関与し、人間と同じ感情を取得したり拒んだりしながら進んで行く姿は、ゲームを操作していることを忘れてしまいそうなくらい没入感があります。そう遠くない未来に、もしかしたら本当に起こるかもしれない「人間対アンドロイド」という構図を見ていると、それが本当にみんなにとって幸福なことなのだろうかと、考えさせられます。