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作者「最もふざけた奴らの道中記」通りふざけています
西遊記の登場人物の名前借りているのと、確かに天竺目指しているのは原典通り。
でも、ジープに乗っているし、シガレットが出てくるし、洋服とか、好き勝手な世界観で、好き勝手放題な4人組。それなのに、スプラッタ待ったなしで全員強烈なトラウマ持ち(捨て子な上に養父は目の間で妖怪に殺された玄奘。記憶を封じられているが500年前に名付け親の金蝉が目の前で死んでしまった上に兄貴分2人も死亡した悟空。義母の虐待を受けていたが異母兄が義母を殺すのを目の当たりにした悟浄。双子の姉を妖怪に誘拐され手籠めにされた事実を知った直後に目の前で死なれた八戒。)で道中それを乗り越える事もあり、涙無くして語れないシーンもあるので侮れない。
喧嘩があいさつの癖に、何だかんだで連携は取れているので面白い4人組である。掲載雑誌や休載を挟んで再開すると、旅物語ものの「お約束」をこれでもかと言わんばかりに、詰め込むベタ話にメタ発言を辞さない一行の表情は必見。西へ向かうにつれ、旅は激化していくのだが、道中で会った別の三蔵法師と情報共有し、高山病対策の薬で八戒の笑顔がフリーズするほどに「不味い」薬という悟浄の説明で緊迫状態だった空気がほぐれる(?)ので、適度に笑いを入れるのは大事ですね。