アラクニド

アラクニド

『アラクニド』とは、原作・村田真哉、作画・いふじシンセンによる日本の漫画作品。『月刊ガンガンJOKER』2009年12月号から2016年1月号まで連載された。コミックスは全14巻。母を亡くし、自分を虐待していた叔父は「蜘蛛」と名乗る殺し屋に叔父を殺された主人公の藤井有栖。蜘蛛に連れ去られ、殺し屋の世界で生きることとなった少女は、頭角を現していく。本作に登場する殺し屋は昆虫由来の特殊能力を持つ。スピンオフに匣咲いすか、清水時貞の『キャタピラー』が、続編に清水時貞の『ブラトデア』がある。

mimikstyleのレビュー・評価・感想

アラクニド
9

蟲の能力を活かした殺しのスペシャリスト達のバトルが面白い!

この作品の主人公は普通の女子高生だったのだが、生天性集中力過剰という一種の病気を持っている事がキッカケで蜘蛛の能力を身に付ける事となる。
その女子高生が中心となって世界中に存在する蟲達の能力を生まれながらに持っていたり、その能力を身に付けた者たちが殺し合いをしていく。

蟲達は実際弱肉強食の世界を生き抜いて行くために身に付けた能力であるため、人間でその能力を再現すると、とんでもない力になる。
その力のぶつかり合いの迫力はかなりのもので、力に特化した者、素早さに特化した者、罠を張って待つ者など多くの種類の蟲が登場する。

バトルシーン中はその蟲の特長や情報が丁寧に説明されるので、その攻撃方法をする理由などが全て納得した上で読むことが出来るのも面白さの一つです。
バトルシーンだけではなく、ストーリーもしっかりしていて「まさかこの蟲が勝つなんて」とか「この人も蟲だったのか」などといった予想外の展開も沢山あり内容がとても濃いです。
全14巻で完結していますが、セリフや説明の文字数は少なめなのでスピーディーに読めると思います。

個人的には終わり方が少し中途半端な気もしたのですが、読んだ人それぞれ感じ方が違うという終わり方もまた奥深さがあって良いなと思いました。
虫が苦手という方でも虫に興味を持てるようになるんじゃないかと思うくらい虫の知識が増える作品です。