歴史とファンタジー要素を兼ね備えたバトルヒロイン
神風怪盗ジャンヌは、月刊少女漫画雑誌りぼんにて1998年から2000年まで連載された漫画です。
ジャンヌダルクの生まれ変わりである日下部まろんが、夜な夜な怪盗ジャンヌに変身し絵画に潜む悪魔を回収するというストーリー。
悪魔に憑りつかれた絵画の持ち主の葛藤やジャンヌの心の優しさ・強さが大人になるとより心に響く作品です。
またのちにアニメ化もされており、戦闘シーンが少女漫画には珍しくかっこいい描写が多かったです。
ただしファンタジー要素が強いため、正式な歴史とは異なる部分があります。
史実を求めてしまうと違和感がありますが、子供むけ作品として歴史とファンタジー要素がちょうどよく混ざっています。
また原作漫画の後半では、回収していた悪魔が本当は魔王の復活のために集められており、仲間だと思っていた天使、フィンにまろんが裏切られるシーンは今見ても切なくなります。
初見だったときは、もちろん大きなショックを受けてしまいました。
しかしフィンの過去の話を知った時は、彼女に同情せざるを得ませんでした。
この作品には、子供向けとは思えない重いストーリーや描写が多々ありますが、じっくり読んでみると考えさせられたり生き方に影響を与えられる作品です。
大人になってからこそ、もう一度読んでほしい作品です。