Ta-Ku / ター・クー

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Ta-Ku / ター・クー
8

日本人の感性に合う、インダストリアル・ヒップホップ

Ta-Kuというアーティスト名から、日本にゆかりのある人なのかと思いましたが、そうではありませんでした。
彼はオーストラリアのインダストリアル・ヒップホップのトラックメイカーで、人種的には、フィリピン人と、ニュージーランドの先住民族であるマオリ族のハーフ。
Ta-Kuという名はター・クーと発音。マオリ族の伝統に由来するようです。

確かに写真で見ると、アジアやポリネシアの血を感じさせる顔立ちをしています。
そのためか、Ta-Kuが作る楽曲の曲調は、日本人が馴染みやすいものであるように思います。

2018年には、『25 Nights for Nujabes』という、Nujabesに捧げる25曲を収録した(タイトルまんま!)アルバムをリリースしています。
Nujabesは日本人のDJ/トラックメイカーであり、やはり、Ta-Kuには音楽的に日本人の感性と響き合うものがあることは間違いないでしょう。
このアルバムはアーバンな夜を感じさせるインストのトラック集となっています。
曲名がNight 1、Night 2、Night 3、…と、25曲目まで続くのですが、何のひねりもない、ストレート過ぎる名づけ方が、逆に面白いと思いました。

Ta-Kuの曲で最も感動したのが、「Love Again」。
2015年リリースのアルバム『Songs to Make up to』に収録されています。
アメリカのトラックメイカー・Sangoと、シンガーソングライター・JMSN(ジェイムソン)を、フィーチャー。
ピアノの音色と、折り重なるボーカルが美しく、ヒップホップをベースとした新時代のバラードと言った感じで、何度も再生してしまいました。

それよりも2年前の2013年にリリースされた『Songs to Break up to』もオススメです。
どちらのアルバムも花の写真がジャケットとなっているのですが、写真家でもあるTa-Kuが撮影したものなのでしょうか?
洗練されたセンスを感じます。