ただの日常系萌えアニメと思うなかれ!
『けいおん!』はかきふらい原作で2009年にアニメ化、2011年には映画化された人気作品で、女子高生の日常生活を描いた日常系アニメですが、日常系とは思えないほどに最後には感動してしまう作品です。
始まりはなんの変哲もない女子中学生が高校に入学し、自分を変えるために軽音部に入部するところから始まります。
その軽音部で出会った仲間と様々なドタバタ劇を繰り広げていき、2年生に上がると新入部員が1人加わり、新しい軽音部がスタートします。その5人で合宿や学園祭でのライブなどを行い、友情を深めていきます。そして3年生になると様々な悩みが出てきて、これまでとは少し様相も変わっていきます。物語が終盤に差し掛かると「卒業」という現実が迫っていることを感じるようになり、この夢のような時間が有限だと気付きます。そしてその後最後の学園祭、そして卒業という感じで彼女たちの青春時代を共に過ごしていきます。
ただただ、可愛いという感情ではなく、自分の青春時代を思い出したり、はたまた親心のように見ることもでき、なんともいえない複雑な感情のまま気付いたら涙を流していました。
一話一話を切り取れば、確かに日常を仲良し5人組が過ごすだけの話ではあるが、そんな日常が連なり、3年間の時を積み上げるとそれは長編小説のような物語になっていきます。
主人公のみにスポットを当てるのではなく、それぞれのキャラクターに焦点を当てるので、軽音部みんなの個性やキャラクターが深く分かっていき感情移入も深くなります。
そんな状態で3年生の後半を迎えるわけですから、それは涙なしで見ることはできません。