メガロボクス

メガロボクス

『メガロボクス』は2018年に放送されたボクシングアニメ。高森朝雄原作・ちばてつや作画による『あしたのジョー』の連載開始50周年を記念に制作された、『あしたのジョー』を原案とするアニメだが、設定や物語に直接のつながりは無い。2021年には第2期となる『NOMAD メガロボクス2』が放送された。
『メガロボクス』は強化外骨格ギアを身に着けたボクサーたちの無階級格闘技メガロボクスが人気を博す近未来が舞台。圧倒的な実力を持つジャンクドッグが世界王者を決定する一大イベントメガロニアに出場する物語となっている。

makity0308のレビュー・評価・感想

メガロボクス
9

愛が溢れる作品

『あしたのジョー』が連載開始から50周年を迎えたことを記念し、『あしたのジョー』を原案として制作されている作品で、その完成度たるや素晴らしく、画面の隅々にいたるまで『あしたのジョー』への愛が溢れています。
舞台は未来で、ギアという装具をつけてボクシングするSFチックな設定で、とても現代的な作品イメージなのだけど、回を追うごとにまるで自分が昭和にタイムスリップしてTVを見ているような感覚になります。

最近のアニメ作品だと線がはっきり1本で描かれていたりしますが、この作品ではザラっとしていて、所々カスレているような線で描かれており絵に風合いがあります。画面の色合いも渋い色調で、まさに『あしたのジョー2』を彷彿させていて、細部までのコダワリがハンパなく、全くをもって心憎い。
キャラクターの表情なども『あしたのジョー2』にすごく似せてあって「ジョー愛」が見て取れます。…と少々偏った見方をしてしまうのだけど、お話としても王道というか、割とちゃんと『あしたのジョー』をなぞっているので、原作を知っている人はもちろん、初めて見る人も熱い男の戦いのストーリーを楽しめると思います。ただ最近のフラットであっさりした話の作品に慣れている人には、ちょっと濃くて暑苦しいと思うのかもしれませんね。