8
心が凍りついた
結婚45周年を迎える夫婦の話です。夫の昔の恋人の遺体が見つかり、そのことで夫が元カノに囚われるという感じの話だったのですが、同じ妻として、そんな夫にイライラしたり、不安に感じるケイトの気持ちがよくわかりました。もう亡くなっている人になど、勝てる気がしません。結婚45周年を祝うパーティーの日程も決まってるし、小さな村でパーティーをやめたらみんなにどう思われるかと考えるとやめることもできません。それなのに夫はもうパーティには興味ないというか、どっかに心がいっちゃってるし、そりゃあ腹立つだろうなと思いました。一人でもうやりたくもないパーティーの準備をしているところがなんともリアルで見ていて、気まずくなりました。
そして、ラストに明かされる衝撃の事実にびっくりしました。てか、あれは悲しすぎます。もし、私がケイトの立場だったらまじで立ち直れないかもしれません。あのことを知ったケイトのその後の顔が、ずっと表情をなくしたままだったのが辛すぎます。これから先、彼女は2度と笑えないし、もう夫のことを普通に見ることができないのだろうかといろんなことを考えてしまいました。さざなみというタイトルのとおり、中の夫婦の間にさざなみをおこしたり、見た観客の心もざわつかせてくれる映画でした。