龍が如く7 光と闇の行方 / Yakuza: Like a Dragon

龍が如く7 光と闇の行方 / Yakuza: Like a Dragon

『龍が如く7 光と闇の行方』とは、セガが発売するアクションアドベンチャーゲーム『龍が如くシリーズ』の第7作目に当たる作品である。キャッチコピーは「ゲームに飽いた人たちへ」。本作は、『龍が如く』の主人公であった桐生一馬に代わり春日一番が主人公となり、彼が刑務所というどん底に突き落とされてから本物の龍になるまでの姿を描いている。重くハードなストーリー展開はそのままに、これまでの喧嘩アクションに新しくライブコマンドRPGバトルが加わり、これまでのシリーズとは全く異なったRPG作品となっている。

anime_gbl3のレビュー・評価・感想

龍が如く7 光と闇の行方 / Yakuza: Like a Dragon
7

やはりコマンド式への変更が大きい

やはり『龍が如く』シリーズらしく、熱い男のヒューマンドラマがしっかり描かれています。これまで抱いていた「主人公が桐生さんじゃなくなって大丈夫なのか?」という不安を、一気に吹き飛ばしてくれました。
新主人公「春日一番」は、桐生さんと違って特別な肩書を持っていません。桐生さんと違い、喜怒哀楽がはっきりした陽気な性格で、ヤクザらしい怖さを持たない男。サブストーリーでもそれがはっきり分かるのですが、サブストーリーはギャグ寄りの話が多いので、一番のキャラにはしっくりきます。物語が進むにあたって、彼の人間性も成長していき、そして一番にあって桐生さんにはない、特別な魅力も分かってきて、次第に彼の虜になります。
今作のテーマ曲である、湘南乃風feat.中田ヤスタカ『一番歌』の「ぶっちゃけクソダサい何も持たない勇者」の歌詞そのものです。春日一番という男は、ある日を境にすべてを失い、どん底まで落とされた男の成り上がりを、ぜひ見届けていただきたい。

さて、ここまで物語の点を語ってまいりましたが、肝心のゲームシステムに関しては、正直中途半端な感じが残ります。
ドラクエよろしくコマンド形式になった今作ですが、よく言えばアクション苦手な人でも、抵抗がなくなり、じっくり考えてバトルを展開できるようになった。悪く言えば、バトル展開のスピードが鈍く感じてしまいます。防御の際に、タイミングよくボタンを押せば「ジャストガード」といって被ダメージを若干下げることはできますが、それだったら通常攻撃でも同じように展開させるべきだったと思います。