アイデンティティー(映画) / Identity (2003 film)

アイデンティティー(映画) / Identity (2003 film)

『アイデンティティー』(原題:Identity)は、アメリカで2003年4月25日に公開されたアメリカのサスペンス映画。監督はジェームズ・マンゴールド。日本では2003年10月25日に公開された。アガサ・クリスティの推理小説である『そして誰もいなくなった』(1939年)にインスピレーションを受けた作品となっており、嵐で外界から遮断されたモーテルに10人の初対面の人間が集まり、次々に謎の死をとげていくというストーリーとなっている。

蔵無のレビュー・評価・感想

アイデンティティー(映画) / Identity (2003 film)
8

もやもやが残る。それが良い。

ネタバレはしないように書きたいと思う。
ストーリーに関しては最初から引き込まれる。ドキドキするサスペンスといった感じか。
そして、多くの人はこれももしかしたら。と思う1つの結論には至ると思う。なるほどそういうことね、自分はもうわかったと思って視聴していてもドキドキがとまらない展開。
自分の中ではもう伏線に気づいたと思っているので、あとはどうやってハッピーエンドにもっていくのか、くらいの興味になるところだが、話のもって行き方がうまくできていて見入ってしまう。そして最後まで視聴して、なるほど。ハッピーエンドだね。面白かった。と、思うと最後にもう1つの真実が。
これには完全にやられた。ハッピーエンドになることは簡単に想像できただけに、油断したところに一本取られた感じ。
元々ハッピーエンドの映画は好きではないので完全にやられた。視聴し終わった時に5分ほどショックを受けて、皆の考察をむさぼり読んでしまった。
全て映画を見終わったあとにも、楽しめる映画は素晴らしいと思う。よく考えればこのエンドも考えられたのかもしれないが、人は1つ答えを出せるように導くと、そこでそれが答えだと思い、その先のもう1つの答えに気づかないものなんだと。それをうまくつかった映画。
ともかく、最後のもやもやが自分には最高で、時間が早く感じられる映画だった。