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なんのかっこつけもない
得能 史子さんのコミックエッセイです。
タイトルの通り、貧乏な日々を描いているのですが、見えも外聞もなく、とてもあかすけに描かれていてとてとおもしろいです。それに、旦那のペリーさんとのやりとりもおもしろいです。優しくて気の弱い感じのペリーさんが素敵だなと思います。
私が好きな話は、美容院に行くために100円ずつ貯金していて、ついに行ける日が来たけどという話です。その顛末にゲラゲラ笑ってしまいました。でも、ふと自分が同じ目にあったらと思うと、ああああと顔を覆いたくなるような悲惨な結末です。徳能さんも当時大変ショックをうけたでしょう。
あと、私も貧乏なので貧乏系エッセイのときは、その人の食生活に注目してしまいます。東京に住んでいるのですが、物価の安いところに住んでいて、その安さを羨ましいなと思いながら読みました。自分一人なら納豆ご飯でもいいのに、ペリーさんがいるし、というところは主婦あるあるだなと思いました。ペリーさんがすいとんを気に入ってくれてよかったです。私はまだすいとん、って食べたことないのですが、一度作ってみようかなと思いました。
かざらない描き口にハマること必須です。貧乏な人、貧乏生活をしていた人はぜひ、読んでみて欲しいです。