美食探偵 明智五郎

美食探偵 明智五郎

『美食探偵 明智五郎』とは、『Cocohana』(集英社)にて2015年から連載を開始した東村アキコによる漫画作品、およびそれを原作としたドラマ作品である。表参道で探偵事務所を営む美食家の明智五郎を主人公に、食にまつわる事件を解決していくサスペンスが展開される。物語は、浮気調査を依頼した地味な主婦が、明智との出会いを経て殺人鬼「マグダラのマリア」へと変貌することから大きく動き出す。マリアは殺意を抱く人々に知恵を貸して事件を操るようになり、宿命のライバルとなった明智と、食を介して繋がる危うい関係を築きながら、数々の奇妙な事件の裏で暗躍する。美食へのこだわりと、美しくも残酷な殺意が交錯する独特な世界観が特徴である。2020年には中村倫也主演でテレビドラマ化も果たした。

ryosuke07120のレビュー・評価・感想

美食探偵 明智五郎
10

ドラマ化決定の話題作「美食探偵明智五郎」

食と殺人が大きなテーマとなっているこの漫画は、探偵モノが好きな人もグルメ漫画が好きな人も幅広く楽しめる作品。由緒正しい家庭で育った主人公・明智五郎は探偵として働く傍ら、毎日美味しいものを食べ歩いている。ある1件の浮気調査の依頼を請けたことを発端に、彼の身近では不可解な殺人が起き始める。そのすべての殺人は、明智への歪んだ愛情を抱く一人の女性、マリアの演出だったのだ。警察と助手の力をかりながら、全ての殺人の真相を解明していく明智だったが、肝心の黒幕にはなかなかたどり着けない。マリアはそんな駆け引きを楽しみながら次々に殺人を繰り返す。変わり者の主人公と、彼の周りを取り囲む登場人物たちの絡みも非常に面白い。そして何よりこの作品の興味深い点は、それぞれのストーリーでの食材や料理の役割だ。殺人の大半は食の恨みが関係している上に、殺人の道具としても食が利用される。私たち人間が生きていく上で1番必要な”食”が、皮肉にも人の命を終わらせていく。それぞれの食材や料理の知識がフル活用されていてとても深い内容になっている。また、読んでいるだけであらゆるジャンルの料理について学べる為、食べることが好きな人はより楽しめる漫画になっている。