男子高校生の日常 / Daily Lives of High School Boys

『男子高校生の日常』とは、2008年春号の『フレッシュガンガン』(スクエア・エニックス)に読み切り掲載された後、2009年5月から2012年9月までウェブコミック配信サイト『ガンガンONLINE』に連載された、山内泰延による学園コメディ漫画である。コミックスは全7巻刊行され、累計発行部数は230万部を超えた。物語は男子校に通う高校生の日常を面白可笑しく描き、読者が高校時代を懐かしく振り返り共感できる作風になっている。日常系の作品は女子がメインの場合が多いが、本作品は男子高校生が主役になっていることが特徴である。テレビアニメは2012年1月から3月まで「スクエアエニックス×サンライズコラボ作品」と銘打って放送された。そのためオープニングの背景は、サンライズがある西武新宿線の上井草駅周辺の風景が描かれた。実写映画は2013年10月12日に公開され、タダクニ役を菅田将暉、ヨシタケ役を野村周平、ヒデノリ役を吉沢亮が演じた。この映画で菅田将暉は「第6回TAMA映画賞」の最優秀新進男優賞を受賞した。

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男子高校生の日常 / Daily Lives of High School Boys
5

下ネタに頼らないシュールな笑い

タイトル通り、男子高校生の日常を描いた作品。
女性キャラも出てくるし、それぞれのキャラの見た目こそ平凡だが、キャラは日常漫画としては濃い。

絵はお世辞にもうまいとは言えない作風。きれいでかっこいいキャラクターを望んでいる人にはおすすめできないが、街中にいそうな高校生という意味では雰囲気がある。(若干高校生よりおじさんに見えるキャラもいる)

基本的には下ネタなどには走らず、キャラ同士の掛け合いや行動で笑いを取るシュールなものが多い。
爆笑とはいかないがクスっと笑える話がたくさん詰め込まれていて、たまに読み返したくなる作品でもある。

一方で一部の人には受け付けないであろう表現も見られる。人の見た目などを揶揄していじめなのではないかと思われることもしばしばある。そういったことを「漫画だから」と割り切ることができない人にはこの作品をお勧めすることができない。

また、こういった日常漫画の作品はひとりのキャラを好きになったり感情移入したりすることもあるが、この作品はそれが少ない。そもそも同一のキャラはメインの男子高校生3人以外は1巻に1回出るかどうかというレベルであるからだ。
逆に言えば、久々に出てきたときの嬉しさ、面白さは倍増されるだろう。