生きることについて考えさせられる
この作品は、タイトルから内容を想像することは難しいでしょう。
膵臓をたべたいってどういうことだろう、なぜ膵臓なのだろうと思う人も多いことと思います。答えを言ってしまうと恋愛ものです。膵臓に重大な病気を抱え、余命宣告をされている少女と、同じクラスの男の子の物語です。
実はこの作品、思い出をたくさん作りながらも最終的には病気で死んでしまうという、映画やドラマなどにありがちな、お涙ちょうだいの内容とはなっていないのです。最終的にはその少女は死んでしまうのですが、死因は病気ではないのです。ある突然の出来事によって、命を落としてしまうのです。このような展開は予想していなかったので、私は衝撃を受けました。
しかし、ただ見た人に驚きを与えるだけではありません。これには、作者の大きなメッセージが隠されていると思われます。
それは、人はいつ死んでしまうのか分からないので、一日一日を大切にして生きなければならないということです。例えば余命3ヶ月と宣告されたとします。しかしそれは、必ず3ヶ月は生きることができると保障されたわけではないのです。全く関係のない理由で、宣告された次の日に死んでしまう可能性もあるわけです。この作品は、このことを伝えているのだと思います。