ゆめにっき / Yume Nikki

ゆめにっき / Yume Nikki

「ゆめにっき」とは、作者「ききやま」によるRPGツクール2003製PC用フリーゲーム。アドベンチャーゲームで少々ホラー寄りの作品。物語性はないが、どこか物語を感じるような世界観が特徴。そのため多数の考察や二次創作が行われている。主人公「窓付き」は自身のほの暗い夢の中を彷徨い歩く。

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ゆめにっき / Yume Nikki
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エンディングが忘れられないゲーム

『Yumenikki』(ゆめにっき)とは、主人公が夢の中を歩き回るだけという、ききやま氏製作のPCフリーゲームです。
熱狂的なファンが多くおり、商業ゲーム化や小説化、漫画化もききやま氏監修のもとで行われる程に人気です。

また、ジャンルはRPGでありながら、主人公の女の子『窓付き(まどつき)』は一切喋らず、(ごく一部を除いて)敵も襲ってきません。

また、あるとき主人公の窓付きが新しい人間に出会うことがあります。
ゲームをする側としては『仲間が増える』と思うでしょう。
結果として、一人も仲間にはなりません。

まとめると、RPG特有の"敵と戦う""セリフが出る""仲間が増える"等の現象は一切ありません。

そんな無い無い続きの一見醍醐味を感じられないゲームが、一体何故面白いのかと普通思うでしょう。

理由は、主人公の窓付き(まどつき)にあります。
ゲームを続けていくとすぐに、彼女の気持ちが分かるように夢の中には殺伐とした世界が広がっているのです。

ゲームを始めると、まずはベッドで眠り、夢の中に入るようにマニュアルが現れます。
夢の中を歩き回れますが、その時に『エフェクト』というアイテムが手に入ります。
使用すると、主人公が自転車に乗って速く移動できるようになったり、おさげの髪が金色のブロンドに早変わりしたり、効果は様々で飽きることがありません。

ゲームの目的としては、夢の中を歩くだけですが、
もし1つだけある唯一の【エンディング】を見たいと思うなら、『エフェクト』を全て集めるという楽しみ方もあります。
この目的意識をやる気を持って行うと、とうとうエンディングを迎えたとき、ゲームをやった側の人間に達成感など感じる残酷な人はいないでしょう。

ーこのエンディングが、忘れることができない。

それほどまでに、内容に衝撃を受けるのです。
だからこそ、2000年代のゲームでありながら今も熱狂的なファンがつくほど人気なのです。
今回ネタバレ無しで書いたのは、これを知らずにできればやってほしいからです。

現代の闇として、このゲームは人気だと言えます。
ぜひ彼女のことを深く知りたければ、私は自信を持ってオススメできます。
主人公の窓付きを応援したくなるゲームです。