世界はハッピーエンドでできている

世界はハッピーエンドでできている

『世界はハッピーエンドでできている』とは、WEBコミックサイト「comico」にて連載された下西屋によるオムニバス漫画作品である。著名な童話を題材とした、誰も不幸にならない「ハッピーエンド」をテーマに描かれた4コマ漫画作品。
もとは「comico」の読者投稿部門へ投稿された作品だったが、読者からの高い支持を集めたことで作者が公認作家となり、毎週連載化へと至った。各エピソードは4コマ漫画24本でひとつの物語が構成されている。作中に登場する童話のキャラクターや登場人物たちが全員善人として描かれている点が大きな特徴である。
劇中では、「桃太郎」「三匹の仔豚」「かぐや姫」「赤ずきん」「シンデレラ」「白雪姫」「ブレーメンの音楽隊」「狼と七匹の子ヤギ」といった誰もが知る童話をもとに、法律を学ぶ桃太郎やオタクに育つかぐや姫、筋肉トレーニングに励むオオカミなど、現代的なアレンジを加えたストーリーが展開される。さらに本編のほか、各登場人物たちの「その後」や「なんでもない日常」を描いたエピソードも収録されている。

6bmattyoukilisのレビュー・評価・感想

世界はハッピーエンドでできている
7

昔話が善悪の差別のない人情物語に!ときにシュールなヒューマンギャグコメディ

昔話を題材にした4コマギャグ漫画です。
この漫画は発想がとてもユニークで、ひねりの効いたギャグが楽しめます。
下敷きとなっているのは誰もが知る昔話。「桃太郎」や「三匹のこぶた」、「シンデレラ」などが、和洋問わずにオムニバス形式で収められているので、自分の気になる話だけをチョイスして読むことも可能。誰もが知る物語をどのように作り変えているのか、期待に胸が膨らむところです。

よくある昔話が、悪者が倒れて正義が勝つストーリーになっていることに疑問を抱いたことのある人は多いと思います。
幼い頃はそれを素直に信じられるかもしれないけれど、大人になるにつれて、人にはそれぞれ事情があり、簡単に善悪をはっきりさせられるものではないことに気づいてくるもの。そんな想いを満たしてくれるのがこの漫画で、誰も悪者にならず、誰も不幸になりません。
おとぎ話に現代的な解釈をプラスして、ときにシュールにも感じる、笑える人情物語の世界が作り出されています。

特にイケていたのは「かぐや姫」の誰も不幸にならないバージョン。
美しく成長したかぐや姫が、二次元オタになっていたという設定がとても良くて、姫の萌えへのこだわりポイントや、姫の作る二次創作が意表を突いた面白さでした。そして永遠の謎の美女であり、最後は月に帰ってしまうという悲しい姫の物語が、情熱的な腐女子のストーリーへと書き換えられていて、心が和みます。