エンニオ・モリコーネ / Ennio Morricone

エンニオ・モリコーネ / Ennio Morricone

エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)とは、イタリア出身の作曲家である。1928年11月10日にローマで生まれ、サンタ・チェチーリア音楽院で作曲を学ぶ。テレビやラジオの音楽制作を手がけ、1950年代末から映画音楽にも携わる。1970年代を中心に、『荒野の用心棒』や『夕陽のガンマン』などのイタリア西部劇でテーマ曲を生み出し、名声を得た。日本においても、2003年の大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』の音楽を担当。功績が称えられ、2017年にイタリア共和国功労勲章を受章した。2020年、91歳で死去。

Kawasepのレビュー・評価・感想

エンニオ・モリコーネ / Ennio Morricone
10

映画音楽なら彼を聴け!エンニオ・モリコーネ

映画音楽などを手掛ける作曲家。様々なジャンルに精通し、壮大なテーマ、不穏なメロディ、明るいリズムなど、どれを聴いても耳に残る音楽で非常におすすめ。
中でも特にお気に入りの曲は、マカロニウェスタンの「続・夕陽のガンマン」の黄金のエクスタシーだ。力強い曲調に女性オペラ歌手のコーラスが混ざり、神秘的な雰囲気さえ漂わせている。
近年、あのクエンティン・タランティーノ監督の映画「ヘイトフルエイト」にて音楽を担当し、これでアカデミー賞作曲賞を受賞している。私としてはもっと早くに受賞していてもおかしくはなかったと思っている。もっと評価されるべき作品が数多くあるのだ!
他にも枚挙に暇がないが、「ニューシネマパラダイス」の音楽は聴けば、あ~これか!と思うほど有名なメロディで、TVCMなどでも耳にすることがある。映画の雰囲気と非常に合っていて、哀愁を漂わせながらノスタルジーな気分に浸らせてくれる。
また「ミッション」においては、初めてその脚本の崇高さから自分には荷が重いとモリコーネ本人が依頼を断ろうとしたそうだ。結果として担当しているので熱烈なラブコールに押されでもしたのだろう(完全な想像です)。人間の残酷さと、信仰の尊さを描いた非常に重厚な作品の中で彼の音楽は底抜けに美しい印象を受ける。
映画音楽というのは当然劇中に使用されるものであるが、音楽のみでも鑑賞の価値があるように思える。映画のワンシーンを思い起こさせるほかに、音楽だけで聴いてもまた違った印象を持つかもしれない。今回紹介したもの以外にもモリコーネの楽曲には素晴らしいものが沢山あるので、一度聴いてみてはいかがだろうか。