愛くるしい猫とおじさま
手に取ったのは表紙に描かれたややぶさいくな猫に惹かれたというよりも、おじさまのイケおじな容姿に惹かれたから。だって、顔よし立ち姿よしのおじ様は本編に入っても理想的な紳士。そのおじ様はちょっと変わっている。ペットショップで純粋には可愛いとはいえない猫(おじ様はふくまると命名)を買うことに。しかし、誰もがじわじわとふくまるの可愛さにやられていくに違いない。ふてぶてしそうな顔が笑いを誘い、猫らしい気ままな性格に大笑い。そんなふくまるに振り回され、ふくまるを愛するおじさまの顔の幸せそうなこと!ふくまるの主人思いな姿に胸がキュンとしてしまいます。
しかし、ほんわか癒されるばかりではありません。ふくまるにはその不細工さからペットショップで売れ残っていたという過去が!しかもペットショップに来たお客さんからは不細工だと笑われて…。周りの動物が売れていくなか、取り残され、成猫近くまで成長していくふくまるの心境は「諦め」自分は愛されない。そんな諦めと絶望から解き放ってくれたのがおじさまなのです。おじさまは哀れみでふくまるを買ったのではない。可愛いから買われたと知った時のふくまるの嬉しさと言ったらこちらまで泣けてくる…!おじさまの私生活、犬好きな親友、仕事仲間たち。猫好き、イケおじ好き、良いストーリーの漫画が読みたい。そんな方にオススメです!