バンクシーとはロンドンを中心に活動しているアーティストです。その詳細は不明、バンクシーの正体は誰も知りません。ストリートに突然出現する彼のアートは、単なる落書きではなく、完成度の高いアート作品で、時にはメッセージ性があり人々の心に訴えかけます。
普通であれば、壁へのアートは訴えられたり逮捕の対象にもなり得ますが、バンクシーの作品が描かれると、その建物の値段が高騰したり、実際に価値があがったりします。そのため、今までに彼が逮捕や起訴されたことはありません。
昨年期間限定でイギリスにオープンしたバンクシーのディズマランドで公開された流行のセルフィをモチーフにしたアートボード。大々的にバンクシーの作品を展示するだけではなく、彼を支持するアーティストの作品も数多く披露されました。今後はフランスの北部にある難民キャンプでの公開が予定されています。
ロンドンのフランス大使館の前に書かれたアート。フランスの制作によって移民・難民が不当な扱いを受けていることを描いています。フランスの移民政策を非難したこの壁画はすぐに消されてしまったのですが、グーグルはバンクシーを支持し、現在はグーグルアースに保存された画像を見ることができます。
アメリカのデトロイトにある自動車工場の壁に描かれたバンクシーの壁画。赤いペンキで「これらがすべて木だった頃を覚えている」とあえて自動車工場の壁に描くことで、人の社会が豊かになるために自然破壊していると揶揄しています。
フランス北部にある難民キャンプに描かれたバンクシーによるスティーブ・ジョブズの壁画。その横には難民スティーブ・ジョブズと書かれています。Appleを生み出したスティーブ・ジョブズの両親はシリアからの移民であるという背景と、移民・難民は決して国を枯渇させるものではないというメッセージが込められています。
こちらもフランス北部の難民キャンプに描かれた壁画。フランスの有名な画家オドール・ジェリコー作「メデュース号のいかだ」をモチーフに描かれた作品です。こちらもあえてフランスの有名な作品をもとに、フランスの難民政策を非難しています。
最近は風刺画に似たような作品を数多く輩出している彼ですが、ただただ見るものを驚かす素晴らしい壁画も多く輩出しています。遊び心溢れる作品は見ている人の心を感動させ、多くの支持を得ています。室内画やインスタレーションも発表しており、その作品の多くは彼のホームページで見ることができます。