読んだら後悔するかも? 日本三大奇書

日本三大奇書と呼ばれる本があるのをご存知ですか?
その名の通り、日本小説史に残る、奇天烈で、しかしだからこそ傑作と呼ばれる作品たちです。
ここではその世に名高い奇書たちをご紹介したいと思います。

「虚無への供物」 中井英夫

1作目は中井英夫著「虚無への供物」です。
これは三大奇書の中でも比較的読みやすい部類に入るかと思われます。しかしそれも三大奇書の中では、というだけのこと。一般小説に比べ、その内容は難解である。
おどろおどろしいタイトルに見合う奇っ怪な事件、そして登場人物。まさに小説だからこそ表現し得る世界観である。
ちょっと変な小説を読んでみたいと思ったら、まずはこの本を手に取ってみてはいかがでしょうか。

「黒死館殺人事件」 小栗虫太郎

2作目は小栗虫太郎で「黒死館殺人事件」です。
正直に言ってこれは、かなり読むのに苦労しました。内容もさることながら、所々に語られる説明や補足無しの薀蓄、そしてそれに見事についていく登場人物たち、後にはぽかんと口を開けて話の成り行きを見守るしかない読者しか残っていません。完全に読者は置いてけぼりになっているのです。初見でこれについていける読者は果たしているのでしょうか。
訳の分からぬままに話は進み、ラストはまあなんとかミステリーの体裁は保ったのですが、これが奇書と呼ばれる所以の大部分は、実はその小難しい薀蓄にあるのではないかと思わせる一冊です。

「ドグラ・マグラ」 夢野久作

ラストは夢野久作で「ドグラ・マグラ」です。
これぞ奇っ怪の極み! と言いたくなるほどの訳のわからなさ。途中で挿入される「ちゃかぽこ」に一体何人の読者がやられたことやら。
ちなみにこの本、読むと精神に異常をきたすと言われるほどの奇書なのですが、私は別の意味で頭がおかしくなりそうでした。まるで精神異常者の頭の中に迷い込んだような不安感と混沌が辺りを包み込むのです。
読み終えても読了感が得られないどころか、読む前より訳が分からなくなっている感覚に陥ってしまう、そんな作品です。

まとめ

日本三大奇書、いかがですか、読みたくなりましたか。
怖いもの読みたさで読むと、後悔するかもしれません。
それではこれからも素敵な読書ライフを。

keeper
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@keeper

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