【宮部みゆき】絶対読むべき!寝食を忘れるほど夢中になれる小説まとめ【火車】

「小説」と聞くと文字だけが羅列されていて、読んでいるうちに眠くなってしまう…そんなイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。漫画と違って絵柄もないですし、単調で確かに読んでいるとまぶたが下がってきてしまいますよね。ところが、小説の中にも寝食を忘れて夢中になれるものがあります。この記事で紹介しているので、ぜひ手に取ってみてください。今まで知らなかった「活字」の世界にハマったら、もうきっと抜け出せなくなりますよ。

はじめに

せっかく時間のとれる正月休み。読書をして有意義に過ごしたいもの。

ただ、出版されている本が多すぎて結局何を読んだらいいかわからなくなってしまいますよね。

そこで、多くの読書家が絶賛する、10冊の徹夜するほど面白い小説をご紹介いたします。

※【見所】と書いてあるのは、私の感想です。

膨大な資料調査で生みだされた「面白い要素」全部入り!の冒険活劇

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ガダラの豚 1 (集英社文庫)

【内容紹介】
アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。

8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。

超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。日本推理作家協会賞受賞作。

【見所】
推理、オカルト、冒険、格闘、復讐、ありとあらゆるエンタメの要素のごった煮!文句なしに面白い

一巻は新興宗教とマジック、二巻はアフリカの呪術、三巻は大スペクタル?ミステリー?と大まかにテーマが分かれ、ティストも変えながら一気読みさせます。とにかく面白かった。エンターティメント十分ながら、その背景には膨大な下調べがあることを思わせます。

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ミステリー・オカルト・アクション・エログロ・アドベンチャー…エンターテイメント要素をごった煮しながらも、膨大なリサーチでどの題材も美味しく仕上げている。バツグンに面白い!

嗚咽するほどエグいのに、お腹がへって涎まで出る不思議な小説

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ダイナー

大藪春彦賞・日本冒険小説協会大賞
【内容紹介】
ほんの出来心から携帯闇サイトのバイトに手を出したオオバカナコは、凄惨な拷問に遭遇したあげく、会員制のダイナーに使い捨てのウェイトレスとして売られてしまう。

そこは、プロの殺し屋たちが束の間の憩いを求めて集う食堂だった―ある日突然落ちた、奈落でのお話。

【見所】
殺し屋専門の食堂に集まる殺し屋たちの造形が秀逸で、ワクワクさせられます。子供を殺しやすくするために自身を子供の容姿に整形した殺し屋”キッド”、ダマスカス鋼の爪を持つ女殺し屋”炎尾”、設定だけでわくわくするキャラばかり。平山夢明氏のグロテスクでユーモラスな筆致も最高です。

実在の猟奇殺人鬼をモデルにした殺人鬼達が集う食堂で、図らずもウェイトレスとして働くことになったオオバカナコを軸に展開するストーリー。

受け答えを一つ間違えるだけで殺されるという緊張感は秀逸で怖い物見たさも手伝いページをめくる手が止まらない

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面白かった、そして腹が減った。いつもの平山夢明な暴力描写の数々と平行して出てくるボンベロの料理の何と美味そうなことか!

凄惨でグロテスクなシーンの直後に食欲を湧かせることで読者の倫理観をダイレクトに揺さぶってくる大変性格の悪い小説で素晴らしい。

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ラノベを舐めている大人こそ読むべき、魔法少女版「甲賀忍法帖」

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魔法少女育成計画 (このライトノベルがすごい! 文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
大人気ソーシャルゲーム『魔法少女育成計画』は、数万人に一人の割合で本物の魔法少女を作り出す奇跡のゲームだった。

幸運にも魔法の力を得て、充実した日々を送る少女たち。しかしある日、運営から「増えすぎた魔法少女を半分に減らす」という一方的な通告が届き、16人の魔法少女による苛烈で無慈悲なサバイバルレースが幕を開けた…。

【見所】
ハズレに見える能力を持った魔法少女が、能力を最大限活用して「絶対に死なない能力」「必ず命令をきかせる能力」等の強力な魔法少女に挑む過程に胸が踊ります

特殊能力が1人1つに限定されている中で、組み合わせ次第で誰が勝ち残ってもおかしくない群像劇と異能バトル

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エグくて陰惨で胸糞悪くて……でも面白い。早いテンポかつ先の読めないストーリー展開にぐいぐい引きこまれていった

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カード地獄を描いた日本ミステリー史に残る傑作

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火車 (新潮文庫)

第6回(1993年) 山本周五郎賞受賞
【内容紹介】
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?

謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

【見所】
個人的には、宮部みゆき最高傑作のクライムノベル。作中の「カード地獄」の描写は、大学で消費者金融問題を学習するときのサブテキストに指定されるほど綿密でリアル。

『火車』は犯人が最後まで物語に登場しないままで終わるという、ミステリ的に極めて大胆な手法を使った空前絶後の作品

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罪を犯すものにもそれぞれの人生があり、皆必死で「生きている」のだと感じた。ラストシーンはもうこれ以上ないのではないかと思えるほどかっこいい終わりかた。最後の1行まで楽しめた稀有な傑作。

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とてつもない構成力で描かれたディストピアSF

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新世界より 上

第29回(2008年) 日本SF大賞受賞
【内容紹介】
ここは汚れなき理想郷のはずだった。
1000年後の日本。伝説。消える子供たち。
著者頂点をきわめる、3年半ぶり書き下ろし長編小説!

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは――。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!

【見所】
お、面白すぎる!「もし人間が神に等しい超能力を持ったら、世界はどうなるか」を突き詰めて考えたディストピアSF。神に近い超能力者を管理するための社会制度のアイデアが秀逸

とても緻密に作り込まれた設定で、SF作品なのだがホラー要素に近いものもあり、サスペンス要素も盛り込まれているためエンターテイメントとしては極上

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『青の炎』のやりきれない哀しさ、『黒い家』で描かれた人間の狂気、そして『天使の囀り』や『クリムゾンの迷宮』の残虐表現がすべて詰め込まれたような物語で、読んでいる最中の気分の悪さは格別です。

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1ページたりとも止まれない!圧巻のハードボイルド・アクション

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毒猿―新宿鮫〈2〉 (光文社文庫)

【内容紹介】
歌舞伎町の女・奈美。孤独な彼女が心惹かれる外国人・楊は、謎の影を持つ男だった。一方、「新宿鮫」と恐れられる新宿署刑事・鮫島は、完璧な「職業兇手」(殺し屋)が台湾から潜入していることを知る。

「毒猿」と呼ばれる男が動きはじめた刹那、新宿を戦慄が襲う!鮫島は、恐るべき人間凶器の暴走を止められるのか?奈美の運命は…。

【見所】
殺し屋、台湾警察、新宿警察、ヤクザが交錯するノンストップ・クライム・アクション。圧倒的な強さを魅せる毒猿のアクションが痛快でどんどん話に引き込まれていきます。

男なら楽しめない人はいないはず!シリーズ物ですが、この作品から入っても全く問題ありません

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