『クラッシャージョウ』とは、1977年より刊行されている高千穂遙によるSF小説である。日本におけるスペースオペラの草分け的作品。イラストは安彦良和が担当している。22世紀の銀河系を舞台に、宇宙の何でも屋「クラッシャー」のジョウと仲間たちが様々な危険な依頼に挑む。1983年の劇場アニメを皮切りにOVAやコミカライズなど多角的なメディアミックスが行われ、第6回アニメグランプリ大賞や第7回日本アニメ大賞の最優秀作品賞を受賞している。
『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)の概要
『クラッシャージョウ』とは、1977年11月より刊行されている高千穂遙によるSFアクション小説である。1970年代から1980年代における日本のスペースオペラを代表する草分け的作品。イラストは安彦良和が担当している。
朝日ソノラマの「ソノラマ文庫」から刊行されていたが、第11巻以降は早川書房の「ハヤカワ文庫」へと移籍して刊行を継続している。本作は第11回星雲賞日本短編部門賞を受賞しており、2026年には安彦良和によるイラスト集『クラッシャージョウ ARTWORKS―小説イラスト集』が発刊された。
物語の舞台は、ワラプ機関の完成により人類が広大な宇宙へと進出した22世紀の銀河系である。テラフォーミングや宇宙航路の整備といった困難な荒事を請け負う「クラッシャー」と呼ばれる宇宙のエリート何でも屋集団が存在し、主人公のジョウとその仲間たちは独自のチームを組んで様々な事件や危険な依頼に挑んでいく。彼らが着用する防弾耐熱性に優れた「クラッシュジャケット」や山吹色の「流星マーク」は、作品の象徴的な設定となっている。
本作はメディアミックス展開も盛んに行われており、1983年3月12日には松竹富士系にて劇場版『クラッシャージョウ』が公開された。同作は『機動戦士ガンダム』三部作や『伝説巨神イデオン』に続いて制作されたサンライズ初のオリジナル劇場用作品である。原作のイラストも手掛ける安彦良和の初監督作品として、安彦が監督・キャラクターデザイン・共同脚本・絵コンテ・作画監督の5役を担当。原作者の高千穂遙自身がオリジナル脚本を手掛けた。公開時のキャッチコピーは「宇宙が熱い」。同作は作画スタジオ「九月社」を中心に制作され、メカニックデザインの河森正治をはじめ様々なクリエイターがデザイン協力する珍しい試みも行われた。配給収入6.6億円を記録し、第6回アニメグランプリ大賞を受賞するなど高い評価を得ている。
1989年にはOVA『氷結監獄の罠』および『最終兵器アッシュ』の2作が制作され、『最終兵器アッシュ』は第7回日本アニメ大賞のオリジナルビデオアニメ最優秀作品賞を受賞した。さらに、漫画家の細野不二彦のデビュー作となったコミカライズや、講談社『イブニング』で連載された針井佑作画による『クラッシャージョウ REBIRTH』など、長年にわたり多様な漫画作品としても描き続けられている。
『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)のあらすじ・ストーリー
宇宙時代の到来
西暦2111年、ワープ機関の完成によって人類の宇宙開発は一気に加速し、広大な銀河系への進出が始まった。しかし、未知の恒星系への移住には、過酷な環境調整(テラフォーミング)や宇宙航路の整備など数々の難題が立ちはだかった。
西暦2120年頃、これら命がけの荒事や危険な事業を専門に請け負うプロフェッショナル集団「クラッシャー」が誕生する。彼らの活躍によって膨大な数の惑星が居住可能となり、銀河連合が設立され、8000もの太陽系国家が加盟する繁栄の時代が訪れた。
銀河系が安定と繁栄の頂点を極める一方で、その影では非合法組織や宇宙海賊が急速に勢力を拡大していった。それに伴い、本来は惑星改造や宇宙の環境整備を主業務としていたクラッシャーたちも、荒くれ者たちとのトラブル処理や、治安維持に関わる危険な依頼を引き受ける「宇宙の何でも屋」としての役割を強めていくこととなる。
若き敏腕クラッシャーのジョウ
若きクラッシャーであるジョウとそのチームは、名門スコーラン家の当主を極秘裏に治療先へ移送するという重大な依頼を引き受ける。しかし、輸送ミッションの最中に突如として謎のワープ事故が発生し、ジョウたちの宇宙船は宇宙空間を漂流する事態に陥る。さらに、冷凍睡眠カプセルで保管されていた依頼主と積荷が忽然と姿を消してしまう。何者かの巧妙な罠に嵌められたジョウたちは、任務失敗の責任を問われ、クラッシャー評議会から6ヶ月間のライセンス停止処分という厳しい罰を下される。
宇宙海賊との対決
自身の不名誉をすすぎ事件の真相を解明するため、ジョウと仲間たちは独力で調査を開始する。一連の陰謀の背後に宇宙海賊「マーフィーパイレーツ」の影を察知したジョウたちは、彼らの拠点であり危険な新興宇宙国家として知られる「ラゴール」へと足を踏み入れる。資格停止の身でありながらも、知略と強靭なチームワークを武器に、ジョウたちは銀河を揺るがす巨大な陰謀と宇宙海賊との決戦へ挑んでいく。
『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)の登場人物・キャラクター
主人公
ジョウ
CV:竹村拓
本作の主人公。惑星アラミス出身。19歳。専用宇宙船「ミネルバ」のチームリーダー兼副操縦士、火器管制担当。ジャケットの色は青(袖は白)。
幼少期に父を助けた経験から若くして特Aクラスの技量を持つ生え抜きのクラッシャーとなった。高い判断力と強靭な意志、卓越した戦闘センスを兼ね備え、難易度の高いミッションを次々と完遂していく。仲間からの信頼は絶大であり、後にチームメンバーであるアルフィンと結婚し、息子のタクマをもうける。
チーム・ミネルバ
アルフィン
CV:佐々木るん
本作のヒロイン。連帯型惑星ピザン出身の元王女。17歳。「ミネルバ」の航法士。ジャケットの色は赤。
金髪碧眼の誰もが認める超美少女であるが、その容姿に反してとんでもないお転婆かつ大の酒乱癖の持ち主。母国で起きたクーデターの際、助けを求めるため単身ロケットで脱出したところをジョウたちに救援され、事態解決後に押し掛けの形でチームへと加わった。ジョウに恋心を抱いて好意をアピールし続け、後に彼と結ばれることとなる。
タロス
CV:小林清志
地球出身。52歳。「ミネルバ」の機長。ジャケットの色は黒。
ジョウの父ダンの時代から活躍する超ベテランクラッシャー。数々の激戦による負傷から全身の80%以上をサイボーグ化しており、左腕にはガトリング砲が内蔵されている。外見は怪物と評されるほどいかついが、軍関係者からも一目置かれる屈指の操縦技術を持ち、ジョウの後見役としてチームの重鎮を担う。年下の小生意気なリッキーとは日常的に軽口を叩き合う喧嘩友達のような間柄である。
リッキー
CV:小原乃梨子
惑星ローデス出身。15歳。「ミネルバ」の機関士。ジャケットの色は緑。
過酷な環境で育ったストリートキッド出身の孤児であり、小柄ですばしっこく機転が利く。「ミネルバ」へ無断で密航したことをきっかけに持ち前の根性を買われて仲間入りを果たした。基本構造やメカニックに精通し機関士としての腕を上げていく。巨体のタロスに対しては「木偶の坊」などと物怖じせず口喧嘩を挑むが、裏では強い信頼関係で結ばれている。アルフィンとはB級映画好きという共通の趣味を持つ。
目次 - Contents
- 『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)の概要
- 『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)のあらすじ・ストーリー
- 宇宙時代の到来
- 若き敏腕クラッシャーのジョウ
- 宇宙海賊との対決
- 『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ジョウ
- チーム・ミネルバ
- アルフィン
- タロス
- リッキー
- ドンゴ
- ガンビーノ
- タクマ
- 連合宇宙軍・クラッシャー関係
- コワルスキー
- バード
- ダン
- ガストン
- その他
- 鈴鈴(リンリン)
- 蘭蘭(ランラン)
- 『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「現役最古のラノベ作家」が紡ぐ娯楽小説の原点『クラッシャージョウ』
- 『神拳 李酔竜』の双子・鈴鈴と蘭蘭が登場
- 『クラッシャージョウ』(CRUSHER JOE)の主題歌・挿入歌」
- 映画
- 主題歌:西松一博 by ARAGON「飛翔〈NEVER END〉」
- 挿入歌:西松一博 by ARAGON「BLOODBATH HIGHWAY」
- OVA
- イメージングソング:カルロス・トシキ&オメガトライブ「Innocent Dreamer」
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