世界最弱のサッカーチーム「アメリカ領サモア」代表の挑戦
サッカーワールドカップ2014では、「アメリカ領サモア」の代表チームが注目されていた。「世界最弱」と呼ばれたサモアチームの挑戦は多くの人の胸を打ち、その軌跡はドキュメンタリー映画にもなった。ここでは画像・動画と共に、サモアの軌跡をまとめた。
“世界最弱”と呼ばれた「サッカーアメリカ領サモア代表」
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サモアとは南太平洋の島国で、米国領サモアとサモア独立国に分割されている。人口が少ない上に、アメリカ領ということもあってアメリカンフットボールが圧倒的人気を占めるため、サッカーの実力は世界最弱レベルとして知られる。
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公式戦は30戦全敗で、喫した失点の総数は200以上。FIFA(国際サッカー連盟)ワールドランキングは10年以上にわたって最下位。それが世界最弱のナショナルチーム、アメリカ領サモア代表。
個性豊かなアマチュア軍団
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おネエのジャイアは、ルックスもプレイも女子です。女子サッカーのクオリティなので、代表チームで出場機会はないと自認しています。だけど「私はベンチでいいの。ベンチでチームのためにベストを尽くすのよ」とどこまでも前向きです。
選手たちは、大敗で心に傷を負ったゴールキーパー、女性の心を持ったディフェンダー、家庭のため軍人になる道を選んだフォワードなど、アマチュアの寄せ集め集団。
大量失点のトラウマを抱えるGKや、「ファファファイン」と呼ばれる第3の性に属すDFなど、個性豊かなアマチュア軍団。
31対0の歴史的大敗
この試合でオーストラリア代表はサッカーの国際試合における最大得点差の世界記録を樹立し、31-0で勝利した。オーストラリア代表のアーチー・トンプソンは13得点を挙げ、1試合における個人の最多得点記録を更新した。
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それに加えて、この試合でデヴィッド・ズドリリッチが挙げた8得点も第一次世界大戦以降の国際試合における史上2番目の記録であった。
ベテランGKニッキー・サラブは31失点のトラウマを抱えて一度は引退した。
キーパーのニッキーは、「毎晩夢にうなされる」と言います。31被ゴールがトラウマになっているのです。彼は「とにかく1勝したい。そうすれば悪夢から解放され、安心して死ねる」と切実に思っています。
そんな彼らの元に新監督がやってくる
ヨハン・クライフやジョージ・ベストともプレーした経験を持つトーマス・ロンゲン監督。
米国サッカー連盟より命を受けたオランダ人監督がやってくる。確かな実力はあるが昔気質で口の悪い監督は、瞬く間に島の反感を買うが、その厳しい指導と熱意はやがて選手たちの意識を変えていく。
熱血指導で変わっていくチーム
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仕事の後にグラウンドに集まり練習を続ける“世界最弱”代表チームのメンバーたちは、新しく着任したオランダ人熱血監督の指導のもと初勝利を目指します。
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ロンゲンは筋トレや持久力アップ、スライディングタックルなど基礎の基礎を地道に教えながら、精神面での成長も促す。