新しい感覚は考えることから始めるんだ。そう問いかけてるような「マルセル・デュシャン」
立体作品から平面ものまで、自由に作品を作ってきたマルセル・デュシャンをまとめています。「あっ、この作品の作者」と思う方もいると思いますし彼が作品に込めてきた思いを感じ取ってみましょう。
マルセル・デュシャンとは
あんなもの、どこが芸術なんだ? それこそデュシャン自身が狙っていた言葉でした。ヂュシャンは当時の芸術に飽き飽きしており大きな疑問を持っていました。
一九一七年、ニューヨーク最初のアンデパンダン展に出品を乞われたデュシャンは、彼のレディ・メイドのひとつ、「泉」と名付けた既製品の便器を出品しようと企てます。
しかし、「泉」は当然予想されたように、展示を拒否されます。それは当時の前衛芸術の範疇からは理解をこえた芸術表現でした。
デュシャンが既製品の便器、「泉」を出品しようとする企てには、かつての芸術の二つの慣習を皮肉り、その遵守を告発する仕掛けが含まれています。
泉も便器もどっちも癒やされることに変わりはありませんが。
しかし、やはり偉大な人なのです。
従来の芸術の成り立ちや仕組みを変えた芸術家。20世紀美術に最も影響を与えた芸術家の一人。難解な表現が多い現代美術(コンテンポラリーアート)の先駆者。
1915年第一次世界大戦を避け、パリからニューヨークに移住。マン・レイ、ピカビアらとニューヨーク・ダダを展開する。
20世紀を代表する芸術家…というより、20世紀の芸術思想を体言したアーティストといったほうが正しいかもしれない。つぎつぎと変遷した彼の作風と思潮を、一言でまとめて語ることは不可能だ
出典: d.hatena.ne.jp
また、得体の知れない人であるようです。
彼の他の作品群
デュシャンは、「モナリザ」という「名画」に落書することで、芸術の権威を嘲笑し、批判したのだと言われている。
妙にすがすがしい気持ちになる芸術です。
二人の兄に、上の絵と共通する感性を感じさせる絵を描くジャック・ヴィヨン、彫刻家のレーモンド・デュシャン=ヴィヨンがいる。
出典: mati-nude.com
見れば見るほど味わいのある奥深い絵です。
35年前に、東野芳明の痛快でなぞ解きの愉悦にみちた著作「マルセル・デュシャン」を読んで以来あこがれ続けてきた「大ガラス」(正確には「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」)と「遺作」(正確には「(1)落ちる水(2)照明用ガス、が与えられたとせよ」)に会えたことは、それだけでも苦労してきた甲斐があったというものです
やはり美術界を嘲笑するアクションだけで有名になったわけではありません。
この女の子は1980年代生まれ、明らかに小便小僧を意識して(対抗して?)作られたもののようです。ただオープンな場所に立つ小僧の「噴水」が高みから落ちる放物線?なのに対して、行き止まりになった裏道の壁の窪みに立つ女の子の方は「噴水」と喩えるのには無理があるようです。「落ちる水」って感じです。
出典: blog.goo.ne.jp
下品な作品でもあるようです。
彼の名言・名セリフ集
よい趣味は悪い趣味と同等に有害である
マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp、1887-1968)
出典: iso-labo.com