宮本から君へ

since10038のレビュー・評価・感想

レビューを書く
宮本から君へ
10

誰も宮本のように生きれないからこそ、羨ましい

池松壮亮と蒼井優主演、宮本から君へ。漫画原作からドラマ化、映画化と続いた話題作。冒頭は濃厚なラブシーンこそあれど、少し昭和の匂いがするほどベタな純愛ストーリー。池松壮亮扮する宮本と蒼井優扮する中野靖子は不器用ながら恋人同士となる。その2人に容易には越えられない壁が立ち塞がる。中野靖子がレイプされたのだ。宮本が酔って寝ている、その横で。宮本は悪くない、中野靖子もそれは重々わかっている。だけどこんな時人間はそんな理屈は通らずに暴走してしまう。宮本に中野靖子が言った言葉は、「殺してよ、宮本」
相手は熊みたいに大きなラガーマン。絶対に勝てない喧嘩に絶対に勝ちに行く宮本。その無謀さと痛々しさに心から憧れる。俺の人生バラ色だから、人を愛せるんだ宮本は。人に幸せにしてもらおうだとか人を幸せにしようだとか、そんな浅ましい考え全部投げ捨てて、ここに愛があるじゃないか、最高!と思える。みんなほんとは、宮本みたいに生きていきたいんじゃないかなあ。少なからず私は宮本がとても羨ましい。なろうと思っても絶対になれないしなっちゃいけない。笑 だけどあんな人生送れたら、きっと笑って死ぬだろうなあ。宮本から君へ、人生のバイブルに。おすすめ。