クリープハイプ(CreepHyp)の徹底解説まとめ

クリープハイプ(CreepHyp)とは、ハイトーンボイスが特徴的なボーカルの尾崎世界観(おざきせかいかん)を中心とした男性4人組のロックバンドである。2001年に結成、2012年にアルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビューし、初登場で週間オリコンチャートトップ10にランクインして注目を集めた。有名曲として、資生堂のCMソング「憂、燦々」やラジオのキャンペーンソング「栞」などがあげられる。尾崎のクセのあるハイトーンボイスと独特な世界観を生み出す曲調・歌詞が人々を魅了させる。

クリープハイプの概要

クリープハイプとは、ボーカル&ギター:尾崎世界観(おざきせかいかん)、ギター:小川幸慈(おがわゆきちか)、ベース:長谷川カオナシ(長谷川カオナシ)、ドラム:小泉拓(こいずみたく)の男性4人組からなる日本のロックバンドである。2001年に尾崎を中心としたスリーピースバンドが結成、その後メンバーが入れ替わり、2008年に小川、長谷川、小泉が加入して4人で活動を本格化させる。2012年にビクターエンタテインメントより、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』をリリースしてメジャーデビューをする。同年には1stシングル「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」が週間オリコンシングルチャートで初登場トップ10にランクインした。その翌年も「社会の窓」「憂、燦々」などのシングルをリリースして週間オリコンシングルチャートトップ10にランクインするなど話題に。2014年に開催した日本武道館での公演はチケット即日ソールドアウトになるなどその人気は急速に高まった。
このバンドの特徴は、ボーカル・尾崎のクセのあるハイトーンボイスと独特な世界観を生み出す曲調・歌詞である。ロックバンドの中でもトップクラスの高音域で歌う尾崎の歌声は、彼が男性であるにも関わらずとても中性的な声であり、他のバンドでは成しえない楽曲を生み出している。また、作詞作曲の大半を担っているのが尾崎であるが、彼の名の通り独特な世界観がある楽曲を生み出している。楽曲のタイトルに「ラブホテル」や「エロ」などの直接的に卑猥な表現をすることもあれば、歌詞の中であらゆる行為を遠回しに表現して奥深さを聴き手に伝えることもある。聞けば聞くほどにその歌詞の意味を理解してはまり、この上なく中毒性が高いといえる。
クリープハイプはクセのあるバンドといえるが、ロックバンド界では唯一無二の存在であり、はまる人は存分にはまり込んでしまう、そんなバンドグループである。

クリープハイプの活動経歴

スリーピースバンド結成とメンバーの脱退

尾崎の高校時代の音楽活動についてのインタビュー(ラジオ TOKYO REAL EYES)

尾崎は高校時代、地元の友人とバンドを組んで自分で作詞作曲をしながら音楽活動を開始した。

2001年、当時17歳の尾崎は高校の同級生と3ピースバンドを結成した。これがクリープハイプとしての活動の始まりである。下北沢でのライブを中心に行っている最中、ライブの観客から「世界観がいいね」というコメントをもらい、尾崎は尾崎世界観と名乗るようになった。その後、バンドメンバーの入れ替わりや脱退があった結果、2008年には尾崎1人でバンド活動を行っていた。尾崎も当時について以下のようにコメントしていることから、上手くいかないバンド活動に、ついていけないメンバーが脱退していったとみられる。

当時イベント全体でお客さんが4,5人とかでした。お客さんを呼ぶために頑張れば頑張るほど疲弊していくんですよ。どんどん体力もお金も無くなっていって、友達もいなくなるし。メンバーの仲も悪くなってメンバーがライブに来なくなったんです。

出典: eggman.jp

メジャーデビューと全国ワンマンツアー

出典: www.barks.jp

赤坂BLITZでの全国ワンマンツアーファイナル

2009年には小川、長谷川、小泉の3人が加入し、4人体制でクリープハイプが本格的に活動開始した。2009年11月16日は尾崎以外のメンバーが正式加入したことをライブで発表した日であり、4thアルバム『世界観』に収録されている「バンド」という楽曲の中にもその日付が歌詞として登場している。
2012年4月18日1thアルバムの『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビューを果たす。同年5月には全国ワンマンツアーを開催、10月には1stシングル「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」をリリースする。

CMソングリリースや地上波生演奏などの活躍

資生堂アネッサのCM

メジャーデビュー翌年の2013年3月に、2ndシングル「社会の窓」をリリースし、週間オリコンチャート初登場10位にランクイン。5月に資生堂アネッサのCMソングともなる「憂、燦々」をリリースするなど注目を集めていった。8月にはテレビ番組『ミュージックステーション』にて初の地上波生演奏を披露し、一躍有名バンドグループとなっていった。

レコード会社とのトラブルと所属事務所の移籍

オフィシャルサイトでのクリープハイプのコメント

2014年、クリープハイプがオフィシャルサイトにて、異例のメッセージを発信した。その内容は、同年3月に発売予定のアルバム『クリープハイプ名作選』が、バンドの意思で出す作品ではないというメッセージであった。タイトル、収録曲、アートワーク、発売日、特典内容などレコード会社が一方的にすべてを決定し、その内容もバンドメンバーや事務所にも連絡がなかったというのだ。この一件でクリープハイプは、「自分たちが信じてきた人達に裏切られる形でこんな作品になってしまうのは本当に悔しいです」、「この悔しさも悲しさも怒りも全部音楽にします」とコメントしている。4月にはこの一件を機にビクターエンタテインメントからユニバーサルシグマに移籍をし、初の武道館公演を開催、アルバム『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』をリリースした。その後、映画・ドラマ・CM・舞台などのタイアップ曲をリリースするなど幅広く活躍し、世間に認知されていった。

クリープハイプのメンバー

尾崎世界観(おざきせかいかん)

尾崎出版の「苦汁100%」

ボーカル&ギター担当。1984年11月9日生まれ。東京都葛飾区出身。本名は尾崎祐介(おざきゆうすけ)。ハイトーンボイスが特徴的。クリープハイプの楽曲の大半を作詞作曲している。名前の由来は、ライブの観客から「世界観がいいね」と言われ、尾崎世界観と名乗るようになった。2016年には小説『祐介』を出版し、小説家としてデビューした。その後もエッセイ『苦汁100%』、小説『母影(おもかげ)』などの作品を出版している。

小川幸慈(おがわゆきちか)

ギター担当。1984年9月19日生まれ。髭と帽子がトレードマーク。グループではムードメーカー的な役割を担っている。

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@mzk_9119

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