ロラックスおじさんの秘密の種

ロラックスおじさんの秘密の種

『ロラックスおじさんの秘密の種(原題:Dr. Seuss' The Lorax)』とは、2012年にアメリカで公開された3Dアニメーション映画である。原作はアメリカの児童文学作家ドクター・スースによる『The Lorax』。舞台は環境破壊が進み、すべてが人工物でできた世界。少年・テッドは「本物の木が見たい」というオードリーの願いを叶えるため、森の番人・ロラックスおじさんを訪ねる。日本版では、ロラックスおじさんの声を志村けんが担当した。

ロラックスおじさんの秘密の種のレビュー・評価・感想

ロラックスおじさんの秘密の種
10

ミニオンズの影に隠れた名作!?

怪盗グルーシリーズでお馴染みのイルミネーション・エンターテインメントの作品です。
女の子の気を引くために危険を顧みず頑張る少年や、成功に溺れて大きな過ちを犯し後悔する老人の、リアルな心情が軽快なタッチで描かれています。
物語の舞台が、自然が全く存在しない街であったり、人々がボトルで売られている空気を買っていたりなど、まるで現実世界を皮肉ったような描写も面白いです。
また、この作品は、コメディアンの志村けんが初の映画吹き替えに挑戦している事も注目すべき点ではないでしょうか。
“らしさ”をしっかり残しながらもキャラクターのイメージを壊さず、物語を鮮やかに彩ってくれています。

物語のテーマは『もし誰かが何かしなければ変わらない』といった一見難しく感じるものですが、テンポが良く作品全体の明るさから、非常に観やすい作品と言えるのではないでしょうか。
唯一、好みが分かれると思われるのは、作品中に歌を唄うシーンが多い事です。
イルミネーション・エンターテインメントの作品全般に言える事ですが、物語の途中で唐突に歌が始まる事に違和感がある方もいるかもしれません。

ただ、それを差し引いても、キャラクター、ストーリー共に素晴らしい作品なので、10段階評価で満点をつけさせて頂きます。