League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)のネタバレ解説・考察まとめ

『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』とは、Riot Gamesが2009年より開発・運営しているオンライン対戦ゲームである。5対5のチーム戦であり、150体以上いるキャラクターの中から好きなキャラクターを選択し、相手の本拠地を破壊することが勝利条件となる。奥深い戦略性と高度な駆け引きが特徴。世界最大級のeスポーツタイトルとしても有名で、毎年行われる世界大会はいずれも高い熱気に包まれている。LJLという日本リーグが存在し、プロチームが世界大会出場をかけ戦っている。

『League of Legends』の概要

『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』(以下、LoL)とは、アメリカ合衆国カルフォルニア州ウェスト・ロサンゼルスに本社を置くRiot Gamesが2009年より開発・運営している、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(以下、MOBA)と呼ばれるジャンルのPC向けオンライン対戦ゲームである。日本語サーバーのオープンベータテストが2016年から始まり、2017年に正式に日本語サーバーがサービスを開始した。これにより、キャラクター(チャンピオン)たちの名前やアイテムの名称がすべて日本語で表記されるほか、チャンピオンたちのキャラクターボイスやアナウンスボイスなども完全に日本語となっている。
MOBAとは、「チェスの駒をそれぞれ別のプレイヤーが操作する」と例えられるストラテジー(戦略)ゲームである。5人ないし3人のプレイヤーがチームとなり、様々な特殊能力を持ったキャラクターを1体ずつ選び、多くの場合相手の本拠地を破壊、制圧することで勝利となる。
LoLにおいては、5人のプレイヤーが、総勢150体以上いる様々な特殊能力を持つ「チャンピオン」と呼ばれるキャラクター達の中から1体ずつ選び、自陣にある「ネクサス」と呼ばれる建造物を守りながら、相手チームのネクサスを破壊することが勝利条件となる。
高度な駆け引きと熟練の連携力が勝敗に大きく関わるゲーム性のため、ビデオゲームをスポーツとする「eスポーツ」というジャンルで高い人気を誇っており、年に数回の世界大会が行われるほか、日本を含む世界中にプロリーグが存在し、世界大会出場をかけて戦っている。これにより、世界で最もプレイヤー人口の多いゲームとして2012年にギネス世界記録に認定されている。

舞台となるのは魔法によって戦争が行われる世界、Runeterra(ルーンテラ)。「League of Legends」はValoran(ヴァロラン)という都市の強力なサモナーたちが、世界の崩壊を未然に防ぐために紛争をコントロールし、システム化することを目的として作られた組織である。

『League of Legends』のあらすじ・ストーリー

ルーンテラ

LoLの舞台である魔法の世界「ルーンテラ」

LoLの舞台となっているのは、魔法が広く知られている「ルーンテラ」と呼ばれる世界。古代ルーンテラは住人が団結しては対立種族に対しすぐに戦争を仕掛ける世界だった。その世界で最も好まれる戦闘方法は魔法によるもので、軍は呪文やルーンを使用したり、戦士に魔道具を持たせることで武力を強化し戦争を起こしていた。
しかし第二次ルーン戦争が起こったとき、Valoran(ヴァロラン)という都市では魔法が原因で強烈な地形変動があった。その地形変動を元に戻すためには、魔法を使わなければならなかった。魔力による武力行使の危険さ、ルーンテラの脆さを知った住人たちは、次にルーン戦争が起これば世界をバラバラに引き裂くであろうという結論に至ったのだ。

チャンピオンたちにはそれぞれ1000文字以上の物語があり、ルーンテラという世界を共有したオムニバス形式という形で世界観を広げている。そのため、すべてのチャンピオンが一堂に会するということはないが、一部の互いに何らかの関係性を持っているチャンピオンたちは、お互いの物語の中で関わることも少なくない。

チャンピオンが戦うアリーナを、Field of Justice(フィールド・オブ・ジャスティス)という。フィールド・オブ・ジャスティスでの勝敗は紛争の勝敗となる。
強力なサモナー(召喚士)であるプレイヤーは、それぞれチャンピオン(操作キャラ)を召喚しゲームをプレイする。
味方サモナーやミニオンと呼ばれる味方の兵隊と協力し、タワー(進行を妨害するオブジェクト)やインヒビター(相手の強力なミニオンの召喚を防ぐ抑制装置)を破壊しつつ、対立する敵サモナーを倒し、相手の本拠地であるネクサスを破壊することを勝利条件としている。
リーグでの戦いの光景は、魔法によってルーンテラ各地の大衆に映像と音が転送されるので、娯楽としての一面も見せている。

また、ルーンテラには特徴的な地域がいくつか存在している。
魔法を悪とする騎士国家「デマーシア」。デマーシアと敵対し、力こそ正義とする「ノクサス」。魔法と自然に愛された「アイオニア」。冬に囚われた極寒の大地「フレヨルド」。すでに滅びた砂漠の大国「シュリーマ」。100年に1度、神髄と呼ばれる天上の加護を受けた者が現れる「霊峰ターゴン」。優れた科学力を持つ叡智の都市「ピルトーヴァー」。ピルトーヴァーの物理的下部に位置し、異常な科学力を持つ狂気の都市「ゾウン」。ありとあらゆるものが取引される略奪とギャンブル渦巻く荒くれ者の町「ビルジウォーター」。魔法による大災害により常に黒い霧に覆われた「シャドウアイル」。常にその姿と場所を変える異界の都市「バンドルシティ」。時空の狭間で世界を喰らおうと目論む「ヴォイド」。
ほぼすべてのチャンピオンは、これらの地域のいずれかに所属しており、それぞれが自身の所属する地域に対する思いも千差万別である。

デマーシア

魔法を悪と断罪する騎士国家「デマーシア」

デマーシアは、かつてルーンテラで起こった魔法による戦争から逃れた者たちで作られた国であるため、国をあげて魔法は邪悪なものとして扱われている。またデマーシアの建造物の建築には、この地で採れるペトリサイトと呼ばれる魔法を封じる石が使われており、これは国の要としても使われている。また、デマーシアの土地は農業や林業、鉱業など、あらゆる一次産業において非常に魅力的な土地であった。それによってデマーシアは急速に成長していくことができたが、同時にその土地を狙ってあらゆる国から狙われることとなる。特にノクサスからは何度も侵攻を受けており、それに対抗するために、デマーシアは秩序を重んじ、団結力を最強の武器とする軍隊を作り上げた。一方で、その秩序と団結を第一とする国是は魔法弾圧に一層の拍車をかけ、偶然にも魔法の力をもって生まれてしまった者は、たとえ子供であっても投獄の後に国外追放されてしまうのだった。これによりデマーシア国内でも反乱の狼煙が上がろうとしていた。

ノクサス

力こそ正義とする「ノクサス」

ノクサスの始まりは、かつてこの地を支配していた暴君モルデカイザーを周辺の蛮族が打倒したところから始まる。それ故に、ノクサスは力こそすべてであり、絶対の正義であるとする国是を掲げた。ノクサスは「予見のスウェイン」、「力のダリウス」、「狡猾のルブラン」という3人の統治者「トリファリックス」によって支配されている。彼らは国の在り方を変え、身分や出生を問わず、力さえあれば受け入れるとした。それによって生まれる多様性によって、ノクサスはルーンテラで最も力を持つ軍を作り上げた。ノクサスはその絶対的な力をもって、ルーンテラのすべてを手に入れようとしているのだった。彼らが今もっとも欲しているのは、裕福な資源を持つデマーシアの地。この巨大帝国がどのような結末を迎えるのかは、神のみぞ知る。

アイオニア

魔法と自然に愛された「アイオニア」

アイオニアは、ルーンテラで最も魔法と身近な地域である。ここに住む人々だけでなく、木々や野生の動物といった動植物にも魔法が宿っており、精霊と呼ばれる存在を介することで動植物に宿る魔法にも干渉することができる。アイオニアでは新しい住居を作るために精霊に語り掛け、一本の木に家へと「育ってもらう」のだ。200種類ものドラゴンが生息し、人を惑わす幻惑の森が当たり前のように存在し、人々の一挙手一投足に魔法が宿る。しかしそんな場所であったからこそ、ノクサスの標的となってしまったのだろう。調和と平等を是とするアイオニアには軍が存在しておらず、それ故に防衛力も低いことがあだとなった。結果的にノクサスの侵攻を許してしまうが、戦舞の使い手である少女、イレリアを筆頭とした抵抗組織がノクサス軍に立ち向かい、ノクサス軍を追い払うことに成功するのだった。一時の勝利を手にしたアイオニアだったが、このノクサス軍の侵攻はアイオニアに大きな影響をもたらした。これまで通りにアイオニアの歴史と伝統を守り続けていく伝統主義派と、アイオニアを守るためにより強固で確実な力を欲する急進派に分かれてしまったのだ。お互いに対立しつつも、祖国を思う気持ちは変わらない両者の争いは、より一層激化の一途をたどっていた。

フレヨルド

冬に囚われた極寒の大地「フレヨルド」

フレヨルドは、ルーンテラで最も過酷な大地である。一年のほとんどを大地が雪で覆い、常に吹雪と体の底まで凍るほどの寒さが支配している。しかし、そんな地でも生きている人々の姿があった。かつてこの地を治めていたといわれるアヴァローサ、セリルダ、リサンドラの三姉妹のそれぞれを崇拝する三つの部族である。これら三つの部族は常に争い、多くの血を流してきた。しかしアヴァローサを崇拝する部族の若き女王、アッシュが台頭してきたことで、フレヨルドは変わりつつあった。フレヨルドに生きる人々の中には、極稀に「アイスボーン」と呼ばれる者が産まれる。アイスボーンはフレヨルドを冬に閉ざし続けている「真なる氷」に触れることができる存在だ。常人が「真なる氷」に触れれば、たちまち心身ともに凍り付いてしまうのだ。この「真なる氷」で作られた武器を手に、アイスボーンたちはここフレヨルドに眠る新たな脅威に立ち向かおうとしている。フレヨルドに眠る脅威、それは、ヴォイドに通じる扉だ。もしこれが開かれれば、フレヨルドのみならず、ルーンテラすべてを喰らおうとする異形の存在が解き放たれる。何としてでも、扉を閉め続けなければならない。しかし無情にも、扉は月日を追うごとに開かれつつあった。

シュリーマ

すでに滅びた砂漠の大国「シュリーマ」

かつてシュリーマは、ルーンテラに存在する砂漠のすべてを統治する、強大な黄金国家だった。栄華と繁栄を極め、あらゆるものがシュリーマに集い、またあらゆるものがシュリーマからもたらされた。王都の中心に存在する、「太陽の円盤」を用いた儀式により、その身に神の力を呼び降ろし、人を超えた存在、「超越者」となることができるのだった。しかし、その繁栄は王都の陥落とともに終わった。それから長い長い時を経て、シュリーマは神話となり、伝説となった。シュリーマがあった地にはかつての繁栄も見る影をなくし、その地に残る人々は財宝を探す盗賊や、遺跡を調べる学者しかいなかった。もうすでにこの地に、歴史的産物以上の価値がなくなったそんなある日、ふと、どこからともなくとある噂が流れ始める。いわく、シュリーマの都市が、再び現れたのだ、と。

霊峰ターゴン

神髄と呼ばれる天上の加護を受けた者が現れる「霊峰ターゴン」

魔法によって天へと向かうようにして引き上げられた結果できた山だと伝えられている霊峰ターゴンは、過酷な環境ながらも、ラッコールと呼ばれる民が生活していた。ラッコールは、太陽を信仰するソラリの民と、月を信仰するルナリの民に二分されており、お互いがお互いを異端だとみなして今に至るまでいがみ合っている。また、ターゴンにはラッコールの民以外にも多くの人々が山頂を目指して登り続けていた。なぜなら、ターゴンの山頂にたどり着いた者は天上の世界から恵みと祝福を与えらえ、「神髄」と呼ばれる超人になれるとされてきたからだ。しかし、神髄が選ばれるのはおよそ100年に1度、また登頂そのものも過酷で厳しく、命を落とすものも少なくなかった。そんな中、異常なことが起こった。数年という短い間で、なんと4人もの神髄が現れたのだ。新たに神髄に選ばれたパンテオン、レオナ、ダイアナ、タリックの4人は、皆口々に言う。ルーンテラに、何らかの危機が迫っている。そのために、我らは神髄に選ばれたのだ、と。

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