海底47m 古代マヤの死の迷宮(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』とは、2019年製作のイギリスとアメリカの合作映画。海底で人喰いザメに出くわす恐怖を描くパニックスリラーの第2弾。前作に引き続き、スリラー映画を得意とするヨハネス・ロバーツ監督がメガホンをとり、海の中に眠る古代遺跡をダイビングしていた女子高生4人組に襲いかかるサメの脅威が映しだされていく。ジェイミー・フォックスの娘コリーヌ・フォックスや、シルヴェスター・スタローンの娘システィーン・スタローンらフレッシュな若手女優が顔をそろえる。

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』の概要

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』(原題:47 Meters Down: Uncaged)とは、2019年製作のイギリスとアメリカの合作映画。海底で人喰いザメに出くわす恐怖を描くパニックスリラーの第2弾。前作『海底47m』に引き続き、スリラー映画を得意とするヨハネス・ロバーツ監督がメガホンをとり、海の中に眠る古代遺跡をダイビングしていた女子高生4人組に襲いかかるサメの脅威を描く。前作の続編という立ち位置ではあるが、ストーリーの連続性・関連性はない。総興行収入は4,800万米ドル。ハリウッド屈指の人気を誇るコメディ俳優であるジェイミー・フォックスの娘コリーヌ・フォックスや、ボクシング映画の金字塔『ロッキー』主演であるシルヴェスター・スタローンの娘システィーン・スタローンらフレッシュな若手女優が顔をそろえる。

いじめられっ子のミアは敬愛する父親であるグラントと約束していたダイビングの予定が延期となり、船中からサメを鑑賞する観光ツアーに参加することになる。しかしひょんなことから、義姉のサーシャら3人と海底に眠る古代遺跡へダイビングへ行くことになり、そこで盲目のホホジロザメに襲われる。狭い視界や減り続ける酸素、サメの恐怖と戦いながら海底からの脱出を図る。

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』のあらすじ・ストーリー

古代マヤの海底遺跡でダイビング

考古学者であるミアの父グラントは、ユカタン州の沖合にある遺跡を調査している。グラントは、学校でいじめられ、元気がない状態で帰宅したミアに、遺跡の地下通路で見つけたというホホジロザメの歯を見せて元気づけた。グラントは週末にミアとミアの義姉サーシャとダイビングをする約束をしていた。しかし、遺跡での新たな発見により、欧州から考古学者チームが来ることになり、週末は彼らを案内することになってしまう。グラントは、娘たちとのダイビングの約束の穴埋めとして、船中からサメを鑑賞する観光向けのツアーのチケットを手配し彼女達にそれの参加を提案した。ミアはしぶしぶ了承し、ツアーに参加することになった。

週末、ミアとサーシャはサメツアーへ行くために波止場へ向かった。波止場には、サメツアーに参加する予定の若者が集まっていた。そのなかにいじめの主犯格であるキャサリンを見つけたミアは、ブルーな気持ちになってしまう。すると、波止場の横の道路に、サーシャの親友であるニコールとアレクサが乗る車が通りかかった。サーシャは彼女達にダイビングに誘われたため、ブルーな気持ちになっているミアも連れて、サメツアーではなくダイビングに向かうことにした。4人は森の中にある洞窟のような場所へ到着した。洞窟の周りは海へとつながる水辺となっていた。4人はそこへ服のまま飛び込むと、水面に設置されているイカダへ泳いだ。アレクサは、グラントの助手を務めるボーイフレンドのベンから「海中には沈んだ古代マヤの遺跡がある」ことを聞いていたため、好奇心から3人を遺跡を見に行こうと提案する。提案に乗った彼女達はイカダにあった潜水機材を着用し、ケーブダイビングを開始した。先導役のアレクサは来た道が分かるように、ロープを持って移動し、他の3人もそのロープを掴んで進んでいくことになった。

崩壊を始める遺跡

海底には、発掘されていない古代マヤ文明の遺跡が広がっていた。遺跡を散策していると、ニコールが柱の影に何か動くものを発見した。それは、目が退化して盲目となっている魚だった。ニコールが魚を触ろうと手を近づけると魚が牙を剥いた。ニコールは驚いて手を引っ込めると、それと同時に遺跡の壁が崩れてしまう。4人は遺跡の崩壊から逃れたが、壁の崩落により海底の泥が舞ってしまい、視界が極端に悪くなってしまう。すると、異変に気付いたグラントの助手であるベンがやってきた。グラントやベンは、この遺跡の別の空間で作業中だったのだ。ベンは4人にグラントに見つかる前に海上へ戻るよう伝えた。すると突然、ホホジロサメがやって来てベンは襲われて殺されてしまう。4人は急いでその場を逃げ出し、狭い通路に入った。4人はボンベの残量をチェックすると、空気がおよそ半分にまで減っていた。

視界が徐々に開けると、ベンが伝っていたロープが見つかった。藁にもすがる思いでグラントに会えると期待した4人はロープを伝って移動した。4人で地下墓地のエリアを移動していると、再びサメがやってきた。4人はグラントを探すのに夢中になっていたため、サメに気付くのが遅れてしまった。彼女達は慌てて逃げ、じっと身をひそめていると、サメは気づかずに頭上を通過していった。

グラントと再会を果たしたミア

サメをやり過ごした4人は、狭い通路に逃げ込むと、空気が溜まっているエアポケットを発見した。4人は体制を整えるため、エアポケットでシュノーケルを外し、改めて酸素ボンベの残量を確認すると、それぞれ20%前後にまで減少していた。残り少ない残量の中で、サメから逃れ遺跡を脱出しなければならない事実に、4人は途方に暮れる。その時、海中にも関わらず大音量の音楽が聞こえてきた。グラントや助手のカールが海中で音楽を聴きながら発掘作業をしていることに気付いたミアは、3人の酸素ボンベの残量を減らさないように単独で音楽のもとへ向かった。

突如、ダイバーの捜索に使う緊急アラームの音が聞こえた。ミアは不審に思いながら音のほうへ近づくと、そこにはカールの遺体があった。カールはサメに襲われて息絶えており、アラームはカールのものであった。彼の死体に驚いたミアは慌てて逃げ出してしまい、来た方向を見失ってしまう。改めて3人と連絡を取ろうと試みるが、無線が聞こえなくなっていた。絶望するミアだったが、偶然にも、グラントがミアを見つけ再会を果たした。娘から事情を聞いたグラントは、取り残された3人を救出するためミアとともに向かう。合流した3人とミアは、グラントとともに海底洞窟を移動し海上へ脱出した。

執拗なサメの襲撃

海上に脱出した5人だったが、洞窟エリアは絶壁になっており、陸地にはアッセンダーというクライミング用の昇降機を使わねば上がれない構造になっていた。グラントが順番に上がるよう指示し、まずはアレクサがアッセンダーを使い始めた。そこへ2頭のサメがやってきた。サメの登場に恐怖しパニックになったニコールは、グラント達の注意も聞かずにアレクサにしがみついて我先によじ登った。1人ずつ使用することを前提として設置されたアッセンダーは、当然アレクサとニコールの体重に耐え切れず壊れてしまう。これにより、ニコールは海に落ち、サメに襲われ死亡した。ニコールの死と残虐なサメへの恐怖にパニックになったアレクサは、無我夢中でアラームを鳴動させる。すると、狭い場所で反響するアラームの音を嫌ってサメ達が逃げて行った。サメは撤退したものの、アッセンダーの故障により絶壁を上がることができなくなった3人に、グラントはもう一度海底へ潜り、洞窟と繋がっている外海を目指すよう提案する。サメのいる海底へ戻ることを躊躇する3人を、グラントは懸命に鼓舞する。しかしグラントは、無情にも戻ってきたサメに襲撃され、一瞬のうちに死亡した。

心の支えだったグラントまでをも失った3人は、手を繋いでアラームを鳴らしながら再び潜水して海底に戻った。水中は潮の流れが激しく、サーシャが流され逸れてしまう。サーシャを失ったミアとアレクサが、必死に岩にしがみつきながらなんとか進んでいると、2人の眼前にサメが現れる。潜水機材に食らいつかれたアレクサは、サメから逃れるために機材を手放すも、海上まで辿り着くことはできず溺死した。アレクサも喪い1人きりになったミアが途方に暮れていると、流されたはずのサーシャが戻って来ており、2人は再会を喜んだ。残り僅かな酸素ボンベの量を確認し、通り抜けられそうな穴を見つけた2人は、必死でそこを通った。やがて酸素がなくなりボンベをおろした2人は、狭い場所を無我夢中で進んだ。進みながら明るい日差しが入り込んでいるのを見た2人は決死の思いで光のほうへ向かい、海上に顔を出した2人は、今度こそ助かったと喜んだ。

顔を出した場所は再び絶壁で、陸地に登ることは不可能であった。船を見つけた2人は、必死で助けを呼ぶと、その船はサメツアーのものだった。ミアとサーシャがいることに気づかない船員は、サメをおびき寄せるための餌をまいていた。集まり始めたサメと、ミアとサーシャに気付いたツアー参加者が船員にすぐに知らせたが、船員は当然対応できずサメが2人を襲撃し始めた。ミアはサメから逃れ船上にあがった。サーシャも上がろうとするが、サメに襲われて海に引きずり込まれてしまう。ミアは船に備え付けてある信号弾を取ると、再びサーシャを助けに海に潜った。サメはミアの足に噛みつき、殺そうとしたが、ミアはグラントからもらったホホジロザメの歯を取り出し、サメの目に突き刺した。サメはミアを離して逃げ、ミアとサーシャは船に上がり、一命をとりとめた。ミア達がサメから逃れるため乗り込んだ船に乗船していたキャサリンを見つけたミアは、強い視線を彼女に送った。サメに襲われながらも義姉サーシャを守り生還を果たしたミアの堂々とした態度に、キャサリンもまた、それまでいじめてきたはずのミアへ畏怖を抱き後ずさりをした。

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』の登場人物・キャラクター

主人公家族

ミア(演:ソフィー・ネリッセ)

日本語吹き替え:上條沙恵子
ユカタン州の女子高校生。母が他界し、父グラントの再婚相手であるジェニファーと義姉のサーシャと共に暮らしている。ジェニファーはミアに親しく接するが、ミアはまだ新しい家族に対し心を開いていない。高校ではいじめを受けている。海底遺跡でサメに襲撃された際はサーシャ達を守るためリーダーシップを発揮し、率先して行動するようになった。

サーシャ(演:コリーヌ・フォックス)

サーシャ(左)

日本語吹き替え:安済知佳
ミアの義姉で同級生。普段は仲の良いニコールとアレクサの3人組で行動している。クールな性格で、いじめらていれるミアと一定の距離を置いている。遺跡で危機に陥って以降はミアと絆を深め、生還を果たした。

グラント(演:ジョン・コーベット)

グラント(右)

日本語吹き替え:伊藤竜次
ミアとサーシャの父。考古学者としてユカタン州の沖合にある遺跡を調査している。温厚で愛情深く、学校でいじめを受けるミアの心の支え。ミア達と海底遺跡で遭遇し、共にホホジロザメから逃げるが、襲撃され殺されてしまう。

ジェニファー(演:ニア・ロング)

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