原神(Genshin Impact)のネタバレ解説・考察まとめ

『原神(Genshin Impact)』とは、テイワット大陸を舞台に、離れ離れになった双子の兄弟と再会するため冒険する主人公を中心に、様々な楽しみ方が盛り込まれたオープンワールドアクションRPG。開発会社はmiHoYo。スマートフォン・PC・PS4・Nitendo Switchでプレイが可能なマルチプラットフォームに対応している。
2000万人以上の事前登録者がいるなどリリース前からゲームファンの高い関心を集め、リリース後も数日でダウンロード数が1700万を突破した。

『原神』の概要

『原神』とは、2020年9月に中国のゲーム企業であるmiHoYoからリリースされたオンラインゲームである。広大な土地を探索しながら、不思議な世界の秘密を解き明かしていく中で、敵と戦うもよし、ゆったりと風景を楽しむもよし、街の人々と交流を深めるもよし。プレイヤーの思うがままに冒険し、あふれんばかりの自由度を謳歌できる、オープンワールドアクションRPGとしてリリースされた。プレイ料金は基本無料とのこともあり、2019年6月に初の情報解禁があって以降高い話題性をもって取り上げられていた。
ファンタジー、ロールプレイング、アドベンチャー、アクションなど様々な要素をミックスさせたゲームであり、スマートフォン(iOS / Android)・PC(Windows)・PlayStation4・Nintendo Switchでプレイができるマルチプラットフォーム展開を予定している(Switch版のリリース時期は未定)。また、本作は一部クロスプレイ・クロスセーブにも対応している。サーバーが同じユーザー同士であれば、異なるゲーム機同士で同時にプレイができたり、スマホ版とPC版とであれば同じセーブデータを元に遊ぶことができるのも本作の大きな特徴の一つである。
開発元であるmiHoYoにとっては、2015年にリリースされた「崩壊学園」シリーズ以来5年ぶり2作目のゲーム作品であるが、家庭用ハードでもプレイできるソフトの開発は初となる。

プレイヤーは、双子の兄妹である主人公からどちらか1名を選択し操作することになる。「テイワット大陸」という世界に迷い込んでしまった主人公は、冒険の中で様々な土地に立ち寄り、出会う人々と共闘・敵対しながらも、離れ離れになってしまった兄妹と再会するために冒険していく。

リリース直後の2020年10月に行われた『東京ゲームショウ特別企画 メディアアワード2020』では、一般ユーザーから6000以上の票を集め、ユーザー得票数1位を獲得した。リリース前には2000万人以上の事前登録者がおり、リリース後数日でダウンロード数は1700万以上を記録するなど、識者をして「中国の開発者による、過去最も成功したオリジナルタイトル」と言わしめた。iOSでは初週に世界2位の売り上げを記録し、Androidも含めると初週のスマートフォン版だけでも2300万回以上ダウンロードされたとされている。リリースから1か月足らずで1億ドル以上の収益を記録するなど、その高い話題性がうかがえる。

『原神』のあらすじ・ストーリー

序章(モンド編)

世界から世界を渡り歩く冒険者である主人公兄妹は、その旅の途中で自らを「『天理』の調停者」と名乗る見知らぬ神と出会う。彼女は、世界を渡り歩く主人公兄妹の旅路を「人の子の驕り」と一蹴し、圧倒的な力で攻撃を仕掛けてくる。戦いの結果、兄妹の片方は神に連れ去られ、もう片方も力を封印されてしまった挙句、ある世界へ迷い込むこととなった。

主人公が迷い込んだのは、7種類の元素が絡み合う幻想世界「テイワット大陸」。この大陸に暮らす人々はかつて、神々に信仰をささげることで「元素」を操る力を手に入れた。しかし500年前に、とある古の国が滅亡したことをきっかけに天変地異が発生した。大陸を襲ったその災厄は一時収まったものの、世界に平穏が訪れたとは言い難い状況が続いていた。

主人公は、離れ離れになってしまった兄妹と再会することを目指し、テイワットでの冒険へ出発することとなった。

パイモン(左)と主人公(右)

テイワットに降り立った主人公は、パイモンという謎の存在に導かれるようにして、大陸の北東部に位置する「モンド」に身を寄せることになる。ここは風神バルバトスを主神と信仰する城下町であり、「西風騎士団」という自警団により秩序が保たれていた。しかし500年前の天変地異をきっかけに、モンドの守り神のような存在であった風魔龍・トワリンがなぜかモンドの住民に牙を向ける事象に頭を悩ませていた。主人公は西風騎士団の団長であるジンや、団員のアンバー、リサ、ガイアたちとともに、トワリンが狂暴になってしまった原因を突き止め、モンドに平穏を取り戻すために戦いに身を投じていくこととなった。

一行は、モンドで暮らす謎の吟遊詩人、ウェンティと出会う。彼は風魔龍と心を通わせることができ、風魔龍のモンド襲撃について何か知っているようだった。そして、それを鎮めるにはモンドの大聖堂にある「天空のライアー」が必要だと言い、主人公はウェンティと協力して天空のライアーを入手する。

天空のライアーの効果と、狂暴化した風魔龍の涙を浄化することのできる主人公の特殊な能力とで一時は平穏を取り戻した風魔龍だったが、またすぐに狂暴化してしまう。実は風魔龍は、「アビス教団」という謎の集団に操られており、その影響で狂暴化していたのだ。

そしてウェンティは、自らの正体を「風神バルバトスの化身」であると明かす。そのうえで、特殊な浄化能力を持つ主人公に風魔龍を救う手助けを求めた。主人公たちは、アビス教団に操られ狂暴化した風魔龍との一騎打ちに挑み、戦いの末呪縛を解き、彼の自由を取り戻すことができた。

風魔龍・トワリンは自由を取り戻したものの、ウェンティ・風神バルバトスはトワリンに再びモンドを護るように命令することはなかった。「自由」を愛する風神バルバトスだからこそ、トワリンがやっと取り戻した「自由」を大切にし、自身の命令にすら従ってほしくなかったのである。風魔龍・トワリンを自由にした風神バルバトスも、再び吟遊詩人・ウェンティとして自由なテイワットの放浪に出発するのだった。

第1章(璃月編)

風魔龍との戦いを終えたウェンティが天空のライアーをモンドの大聖堂へ返そうとしたとき、「ファデュイ」という組織の襲撃を受ける。
「ファデュイ」の第八執行官であるシニョーラと名乗る人物に、ウェンティは風神バルバトスとしての神の心を抜き取られてしまう。

主人公はウェンティに事情を聞き、「神が降臨する儀式の開催が近づいている璃月(リーユエ)へ行くと良い」という助言を受けることにより、主人公は璃月へと向かうこととなった。
璃月港へ到着した主人公は、璃月の主神である岩神モラクスを降臨させるための儀式「七星迎仙儀式」に立ち会うことになる。しかし、儀式で呼び出された岩神は本来の力を失い、死んだ状態だった。

儀式進行役の凝光は儀式参加者を怪しみ、参加した人物は事情聴取を受けることになる。璃月を訪れて日が浅く疑われることを恐れた主人公はその場を離れるが、璃月を守護する千岩軍の兵士に見つかってしまう。そこに一人の青年が現れ、主人公を救ってくれた。彼はタルタリヤと名乗り、シニョーラと同じく「ファデュイ」に属していることを明かした。

主人公たちを救ってくれた、タルタリヤと名乗る青年。

主人公は岩神を殺したという疑いを晴らすためにタルタリヤへ協力することになる。タルタリヤは主人公に、璃月の仙人である「三眼五顕仙人」たちのもとを訪れるよう勧めた。
仙人たちにより疑いを晴らしてもらうも、その後すぐにタルタリヤから"「璃月七星」という組織が岩神の亡骸を隠した"という報告を聞く。
主人公たちは葬式屋「往生堂」の鍾離に協力してもらうことで、岩神の亡骸へ近づく計画を立て、実行に移す。

鍾離とともに岩神の葬儀を行う準備を進める中で、主人公は「璃月七星」の一員である凝光からの招待状を受け取り、彼を訪問することになる。
凝光は主人公へ"仙人側へつかないよう中立の立場でいてほしい"と依頼すると同時に、岩神の亡骸を隠した本当の目的はファデュイを牽制するための行動であったと教えてもらう。
さらに凝光は、ファデュイが「禁忌滅却の札」という、魔人を召喚するためのものを量産している研究をしていることを主人公に伝える。
凝光の情報は確かなものであり、それをきっかけに主人公はファデュイの一員でありつつ自分たちに協力的なタルタリヤへの警戒を強め、彼を探すことになった。

岩神の亡骸が隠されている場所へ向かうと、主人公たちの想像通りタルタリヤが現れ、彼の真の目的を知ることとなる。
タルタリヤの目的はシニョーラなど他の執行官同様、神の心を奪うことだった。ところが、なぜかタルタリヤは神の心を抽出することができなかった。

タルタリヤは"主人公が先に神の心を確保した"と誤解し、さらに強靭な力で攻撃を仕掛けてくる。
激しい戦いの結果主人公が勝利したが、タルタリヤは量産された禁忌滅却の札を使用して、封印された魔神の1人である「渦の魔神 オセル」を呼び起こす。

タルタリヤによって封印を解かれた、渦の魔人・オセル

オセルがもたらす災厄から璃月を救うための方法を探しに「璃月七星」と「三眼五顕仙人」を訪ねると、すでに凝光や刻晴など七星のメンバー、そして仙人たちが集まっていた。
七星と仙人は璃月港を守るために協力してオセルへ立ち向かい、タルタリヤたちの妨害を受けながらもなんとかオセルを再度封印し、璃月を守ることに成功する。

黒幕であるタルタリヤを見つけたとき、そこにはタルタリヤだけではなく鍾離がいた。実はこの鍾離こそが「岩神モラクスの化身」であったのだった。
そして鍾離・岩神モラクスは「風神バルバトスのように国を人間へ任せる機会をうかがっていた」ことと「この騒動が岩神自身により交わされた契約によって起こっていた」ことを明かした。

衝撃の事実が語られる中、璃月港では岩神を送る葬儀「送仙儀式」が執り行われ、璃月港は神の不在下で人間が治める国として新たな一歩を踏み出すこととなった。
鍾離は主人公に、稲妻という国にいる「雷神バアル」を訪れるのが良いと助言をする。しかし鎖国中である稲妻に入国するためには、鎖国を突破する方法を考えなければいけない。
璃月で暮らす皆に別れを告げ、主人公はまた新たな冒険へと旅立った。

『原神』のゲームシステム

2020年10月時点で実装されているマップの全体図。

本作はいわゆるオープンワールド型のゲームであり、攻略ややりこみ要素でもあるダンジョンがマップ上に配置されている。プレイヤーは主人公をはじめとする様々なキャラクターを操作し、敵とのバトルやクライミング・滑空による移動、資材の探索などを行うことができる。

任務

魔人任務

いわゆる「メイン・ストーリークエスト」。
ゲームのストーリーを進行させる任務であり、この魔人任務の進行度合いによって他要素が開放されることもある。

また、魔人任務を進行させなければ進めないステージ(風龍廃墟などのボス再戦ステージ)や、たどり着けない土地も存在する。

伝説任務

それぞれのキャラクターに紐づいており、そのキャラの背景や生い立ち・人間性などキャラクター固有の背景知識を深めることができる任務。

世界任務

どのキャラクターでも挑戦することのできる任務。
伝説任務とは違い、こちらはテイワットをはじめとするゲームの世界観やその背景を知ることができる。

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