ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング(FF12RW)のネタバレ解説・考察まとめ

「ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング」(FF12RW) は、スクウェア・エニックスより2007年に発売されたニンテンドーDS用ゲームソフト。「ファイナルファンタジーXII」(FF12)の派生作品。
携帯ゲーム機としての今作では、タッチペンを使用し、手軽に遊べるロールプレイングゲーム(RPG)となった。
浮遊大陸レムレースを舞台に「FF12」の主人公、ヴァンの新たな冒険を描く。

「翼のジャッジ」との戦いにより、ヴァン達の飛空艇は不調となり、レムレースの無人島に不時着する。

そこで、ヴァン達はウィリスという人間族の男性に出会う。
彼は記憶が欠けており、感情も少ない様子だったが、パンネロとの会話で少しずつ人間らしさを取り戻していく。
実はこのウィリスという青年は、数年前イヴァリースで起こったナルビナ戦役で死亡しており、「翼のジャッジ」に召喚された存在だった。

そして「翼のジャッジ」の正体はウィリスの恋人だったミディアというヴィエラ族の女性だった。

5章

再び「聖晶石」のある神殿でミディアと戦うヴァン達。
ミディアはヴァン達と一緒にいたウィリスを召喚獣バハムートに変え、ヴァン達と戦わせる。
バハムートにより、レムレースの大陸の一部が崩壊するも、ミディアは結局ヴァン達に負け、撤退する。
だが、その際「聖晶石」はミディアに壊されてしまう。

ミディアは、ヴィエラ族の中でも異端とされるフォル・ヴィエラ族の女性で、過酷な環境での暮らしに嫌気がさして里を出た後、人間だったウィリスと出会い恋に落ちた。

しかし、数年前戦争でウィリスを失い、ミディアは絶望する。
彼女は里に伝わるフォルサノスの伝承を思い出す。
それは、「聖晶石」の力を用いれば、既にこの世にいない存在もゲートから召喚できるというものだった。
フォルサノスは、太古のエグル族の長であるが、ヴィエラ族の女性を妻にしていたため、ヴィエラ族にとっても遠い祖先である。
ミディアは自分の祖先であるフォルサノスにウィリスを生き返らせてもらう為、レムレースに行くことにした。

6章

ヴァン達はバルフレア達が無事でいると報告を受けて、レムレースの新たな大陸へと向かう。
バルフレア達はヴァン達とは別行動をしており、世界を混乱させている巨大な力をもつ「聖晶石」を壊す目的でレムレースにやってきていた。

バルフレアが「聖晶石」を破壊しようとする。
それを止めようとするヴァンと、バルフレアは戦うこととなってしまう。
戦いの末にバルフレアが「聖晶石」を壊してしまい、その反動で、ヴァン達は幻獣界に飛ばされてしまう。

7章

幻獣の世界に迷い込んだヴァン達。
そこで、ヴァン達はウィリスと再会する。
彼は、ミディアに召喚されてヴァンたちと戦ったあと、幻獣界へと戻っていた。
ウィリスが言うには、バルフレアが聖晶石を壊してくれたことで「心」が解放され、ヴァン達をここへ呼べたのだと言う。

レムレースに生息するモンスターは聖石により開かれた「幻獣界」から来た「幻獣」である。
古代のエグル族が聖石と召喚ゲートを利用し、幻獣を自由に召喚して使役する術を編み出したのだ。
しかしいつしかエグル族はその術を使えなくなり、召喚ゲートから勝手にモンスターが湧いて出てくるようになった。
モンスターを退治する為、聖石で幻獣を呼び出して戦う。
だが、聖石は、使うたびに人の感情、つまり「心」を吸収し、奪う。
エグル族は元々感情が希薄なため、それを気にせず聖石を使っていたため、ますます彼らは心を失くしていった。

「翼のジャッジ」が空賊達に聖石を配っていたのは少数のエグル族以外にも召喚術を広めるためだった。
聖石を使うことで彼らもまた心を失くしていくのだ。

聖石により吸収された心は、大元である聖晶石に集められていた。
エグル族の心を開放するためには「翼のジャッジ」より先に「聖晶石」を破壊する必要があるとウィリスは言う。
それがレムレースを崩壊させることになったとしても。

エグル族の神であるフォルサノスは「ただ、愛する人をよみがえらせたい」という一心で彼の元を訪れたミディアの気持ちを利用し、「聖晶石」の力でウィリスをよみがえらせる代償に、彼女の「心」を奪ってしまい、自らの傀儡「翼のジャッジ」とした。

ウィリスは「ミディアを救ってほしい」とヴァン達に頼む。

幻獣の世界から無事帰還したヴァン達を待っていたバルフレアとフラン。
ヴァン達が、幻獣の世界で知ったことをバルフレアは知っていて、それを誰にも言わずバルフレア1人で行動していたことを、ヴァンは責めた。

バルフレアと和解し、ヴァン達はエグル族を救うためミディアと戦う決意を新たにした。

8章

ミディアはフォルサノスに従い、イヴァリース侵攻を始める。
レムレースの異変に、アーシェやバッシュ達も飛空艇リヴァイアサンでレムレースへ駆け付ける。

ミディアのフォル・ヴィエラ族は、他のヴィエラ族とは交流せず、過酷な環境で暮らさざるを得なかった。
元々ヴィエラ族は他種族との交流を禁じてきたが、フォル・ヴィエラ族はエグル族との混血である。
古代エグル族の長だったフォルサノスの妻であるヴィエラ族とその子供達は、禁を破ったことで迫害され、異端とされた。それがフォル・ヴィエラ族の始まりだった。

ミディアは自らの過酷な過去を悲観し「種族の悲劇を終わらせるべき」と考え、地上の火山にある故郷フォル・ヴィエラの隠れ里を襲撃し、全滅させてしまう。

ヴァン達は再び「翼のジャッジ」ミディアと対峙する。
この時、ミディアはフォルサノスの命令で、ウィリスをオーディンに変えて召喚した。
聖石を使用したことで、彼女は殆どの感情を失ってしまう。
戦いの果てにミディアはヴァン達に敗れ、ウィリスは自らの消滅をミディアに願い、消えていく。

ウィリスが消えたことでわずかな感情を取り戻すミディア。
彼女は、全てを終わらせるためにヴァン達に自分と、自分を操っていたフォルサノスを倒すように言う。
死に際し、自分の手で滅ぼした故郷と、母を想うミディア。
彼女はフォルサノスの呪縛からようやく解き放たれたのだった。

9章

ヴァン達はミディアの願いを聞き入れ、全ての元凶となったエグルの神フォルサノスがいる「失われし時の城」を目指す。
「失われし時の城」内で敵と戦いながら、フォルサノスがいる場所にたどり着いたヴァン達。
そこでヴァン達が見たのは聖晶石と同化したフォルサノスだった。

フォルサノスは、かつてはとても情に厚いリーダーでエグル族を導く優秀なリーダーだったが、世界を支配しようとするオキューリアとの戦いの末敗れ、地上を離れざるをえなくなり、エグル族を浮遊大陸に導く。

エグル族は、元は人間であったが、浮遊大陸に向かうために、ヴィエラの秘術によって翼を生やすことに成功し、現在のエグル族となった。
しかしその代償としてエグル族は短命な一族となってしまった。

フォルサノスは、翼を持たないヴィエラ族の妻とその間にできた二人の子供を地上に残していった。
ミディアは、その子供の子孫なのである。

フォルサノスはいつか地上の妻子を迎えに行く為、飛空艇とグレバドスの財宝を遺跡に遺した。
グレバドスの財宝の正体は聖石で、飛空艇を飛ばすための浮遊石としての働きがあるようで、フォルサノスが遺跡に隠しておいたものだった。

ヴァンたちがグレバドスの秘宝に接触したことによってこの飛空艇が突如地上に飛来したようだ。
事情を知らないヴァン達は、この飛空艇をベイルーシュと名づけ、レムレースへとやってきたのだった。

エグル族の逆襲を恐れたオキューリアが結界を張ったことで、エグル族は浮遊大陸レムレースに閉じ込められることとなり、閉塞感からエグル族は互いに戦争をはじめるようになってしまった。
それを悲しんだフォルサノスは、聖石を用いてエグル族の感情を奪う方法を編み出した。
聖石は、使うことで、感情が失われるという副作用があったのだ。
感情がなければ互いに憎み合う事もなくなり、争いはなくなる。
こうしてエグル族は感情が希薄な一族となったのだ。

フォルサノスは、聖晶石と同化し、神となって永遠にエグル族を見守り続ける存在となった。
その結果、フォルサノス自身も数千年の時とともに、自分の心を失ってしまい、ただ「閉じ込められた」という事実のみが心に残り、イヴァリースの地上に住む者達へ復讐心を抱くようになってしまった。

フォルサノスの復讐は、地上への侵攻だった。
そして地上世界を壊すため、レムレースを地上に落とす計画を実行しようとミディアに聖晶石の力を吸い出させ、壊させていたのだ。

終章

ヴァン達と旅して心に「だいじなもの」を得たリュド。
彼は、エグル族はこの閉ざされた地から解放され 外界に目を向けるべきだと仲間たちに言う。

この戦いを終わらすため、リュドの心、笑顔を取り戻すために、ヴァン達は最後の戦いに挑む。

聖晶石と数千年も同化した結果、モンスターとなってしまったフォルサノスは、「フォルサノス・ゼイン」として異形の姿でヴァン達の前に現れた。

ヴァン達は彼を倒し、エグル族の感情を奪っていた根源である聖晶石を失くすことに成功する。
だが、フォルサノスと共に聖晶石を失ったレムレースは崩れ落ちていく。

新たな大地へと旅立つというリュド達エグル族に、ヴァンは飛空艇ベイルージュを託した。
ベイルージュを借りの住処として旅立っていくリュドは、ヴァン達にとびきりの笑顔を見せたのだった。

再び世界に平和が訪れ、ヴァン達はそれぞれ、いつもの生活にもどっていく。

『ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング』の登場人物・キャラクター

ヴァン

主人公。

主人公。
18歳。ヒュム(人間)族。戦闘タイプは近接タイプ。
前作の最後で念願の飛空艇を手に入れ、大空を駆け巡る冒険の日々を送っていたが、グレバドスの秘宝を手にしたことから、浮遊大陸レムレースへと旅立つこととなる。
ガールフレンドのパンネロとの仲は進展しているようだ。

パンネロ

17歳。ヒュム族で、戦闘タイプは間接タイプ。
ヴァンの幼馴染みのガールフレンド。
今作は踊り子としても活躍する。

カイツ

10歳。ヒュム族。戦闘タイプは間接タイプ。
ヴァンの空賊団のメンバー。
ヴァンとパンネロとは、ダルマスカ国の王都ラバナスタで一緒に暮らしていた孤児。
ヴァン同様、空賊と冒険に憧れている少年。

フィロ

keeper
keeper
@keeper

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