shigetotoro@shigetotoro

shigetotoro
shigetotoro
@shigetotoro
25 Articles
43 Reviews
0 Contributions
0 Likes
shigetotoro

shigetotoroのレビュー・評価・感想

デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー
9

デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリーの醍醐味

デジモン好きならば、やったほうがいいゲームである。内容は「デジモンストーリー サイバースルゥース」の裏側で起きていたことをゲームにしたものだ。
「デジモンストーリー サイバースルゥースと同じく、デジモンを手に入れながらゲームを進めていく作品で、手に入れられるデジモンの数はとても多く、育てるのがとても楽しくなる。アニメでは敵だったデジモン、逆に味方キャラだったデジモンも、たくさん育てることができ、ファンにとってやりがいのあるゲームであることも変わらない。
単純な勧善懲悪の物語ではなく、登場人物それぞれがいろいろな思惑や考えから、結果として仲間になったり敵対したりする行動をとることがあり、そのように作りこまれたストーリーこそがこのゲームのもう1つの醍醐味である。

このように、一見「デジモンストーリー サイバースルゥース」と同じと思える作品だが、今作には前作になかったバトルの形式も追加されている。前作のように自分の好みに合わせてデジモンを育て上げ、様々なバトル形式で戦わせるのも面白い要素の1つだ。

オッドタクシー / ODDTAXI
9

秀逸なストーリーと豪華キャストが魅力のアニメ「ODD TAXI」

「ODD TAXI」は2021年4月から6月にテレビ東京、AT-Xで放送されていたアニメ作品です。タクシードライバーの主人公・小戸川(おどかわ)を中心に繰り広げられる物語ですが、一風変わった点として、全ての登場人物が動物の姿をしています。
小戸川はセイウチ、他にもテナガザル、ゴリラ、アルパカ、ミーアキャット、ハリネズミといった様々な種族が登場しますが、舞台は現代の東京都内。擬人化された動物たちのポップなストーリーではなく、ハードボイルドサスペンスです。
脚本は男子高校生の会話劇を描いた漫画「セトウツミ」の作者・此元和津也で、本作がオリジナルアニメ初脚本作品ですが、アニメならではの様々な仕掛けが効いています。
物語は冒頭に起きた女子高生失踪事件を中心に進みます。小戸川が事件直前に失踪した女子高生を事件前にタクシーに乗せたことがあり、車載のドライブレコーダーに事件に関係する可能性のある映像データを持っていることから警察や暴力団関係者に狙われる、というのが話の軸ですが、周囲の登場人物にも所々フォーカスした群像劇としての一面もあります。様々な会話やキャラクターの行動がやがて事件に繋がっていくというストーリーなので、一度見始めると止められません。
本作はキャスティングの妙味も見どころです。厭世観漂う主人公・小戸川を演じるのは「鬼滅の刃」で竈門炭治郎を演じて脚光を浴びた声優・花江夏樹ですが、クレジットが出るまで気づかないほど40代のタクシードライバーになりきっています。
脇を固めるキャラクターも、小戸川を毛嫌いする双子の警察官・大門兄弟を演じるのはミキ、伸び悩んでいるお笑いコンビ「ホモサピエンス」はダイアン、youtuberを目指す大学生・樺沢はトレンディエンジェル・タカシ、小料理屋の女将は森三中・村上知子といった芸人達がレギュラー出演しています。
また、常にラップ口調の暴力団員の矢野を演じるラッパーのMETEORや、主題歌を作曲したPUNPEE、挿入歌はトラックメーカーのVaVaといった具合にヒップホップカルチャーも取り入れられており、いろいろな要素がごちゃ混ぜになった作品です。
ストーリーに加え、キャスティングや音楽などに散りばめられた仕掛けで、久しくアニメを見ていないという大人でも楽しめる作品であることは間違い無いです。

八日目の蝉(映画)
10

予想外の涙腺崩壊。母の子に対する愛が詰まってる。

正直、全く期待していませんでした。「乳児が誘拐され、誘拐犯を母と信じて育つ」というあらすじは前もって知っていたため、重い話なのだろうなというくらいの認識で観ました。誘拐犯だからきっと悪い人間なんだろうなと思って観るじゃないですか。観てみたら全く違うんですよね。誘拐に至ってしまうまでの経緯が切なすぎる。もちろん誘拐は犯罪であり、認められるものではないですが、「そのような行動に出てしまっても仕方なかったかも」と思わせる内容でした。そして誘拐した乳児を実の子のように育てるのですが、その愛の深さ、温かさが実の母親以上なのです。子どもは、誘拐犯を実の母と信じているので、愛情を一身に受け母親が大好きな子どもとして育ちます。そのような子どもをより一層愛おしく思い、与えられるだけの愛情を惜しみなく注ぐ、そのような中、警察に居場所が特定され捕まってしまう誘拐犯。終盤の「あと少しだけこの子と一緒の時間を下さい」と願う姿に、不覚にも号泣してしまいました。結果、犯人は捕まり、子どもは実の母の元へ帰るのですが、母自身精神をひどく病んでおり、実の母からは愛を感じることができない幼少期を過ごすことになるのですね。「そもそも誘拐事件が起きなければ、この子は普通の家庭で普通に愛を受け育ったのではないか」、「いや、いっその事、誘拐犯が一生捕まらなかったほうが子どもは幸せになれたのでは…」など、見終わった後に考えてしまう作品でした。出演している役者の演技が素晴らしかったことも、ここまで感情移入できた要因ですね。素晴らしい作品でした。

Life Is Strange / ライフ イズ ストレンジ
9

選択次第のゲーム

「ライフ イズ ストレンジ」はPCやPS4、PS5で遊べるストーリーゲームです。
主人公はマックスというごく普通の高校生ですが、ある時から時間を巻き戻せる能力を手に入れます。
このゲームは選択肢を選び、ストーリーを進めていきますが、選択肢によって展開が変わっていくのが魅力的です。
マックスの親友クロエと5年振りに再会するものの、クロエは5年前の面影は無く、見た目も派手になり言葉遣いも荒々しくなっていました。
そんな再会を果たした2人は、マックスの通うブラックウェル高校の生徒であるレイチェルが謎の行方不明になっている事から真相を確かめようとします。
その為、マックスはクロエに能力のことを打ち明けます。初めは信じなかったクロエも彼女の能力を認めます。
5年前とはいえ親友だった2人だからこそ信じあえたのだと思います。
ブラックウェル高校には曲者生徒も多数おり、意地の悪い腹立たしい女子軍団も登場します。この生徒達ともストーリーを進めていくうちに関係が変わっていきます。もちろん選択肢次第ですが…。
登場人物は多く、名前を覚えるのが大変でしたが1人ひとりの個性がしっかりしており不要なキャラクターがいない印象でした。
結末は簡潔に言うと、ハッピーエンドではありません。
どの選択をしてもとても悲しい結末で最後は大号泣してしまいました。
ストーリー性は映画のように作りこまれており、グラフィックもとても細かく美しいです。私はストーリーを何度も繰り返しても楽しめるくらい大好きな作品ですが、ストーリーには賛否両論あるようです。選択肢を選びながら遊べるゲームなのでゲーム初心者でも進めやすいゲームです。

先生の白い嘘
9

男性も1度は読んでみてほしい

「先生の白い嘘」は鳥飼茜の作品。鳥飼茜の作風は男性にはあまりハマらないかもしれない。しかし、この作品に関してはぜひとも男性にも食わず嫌いせず読んでいただきたい。もちろん女性にも。
物語の主人公は真面目そうな女教師であるが、どの登場人物も主人公的な魅力をもっている。男性と女性の力の差、それをふまえた性への見方について、怖くなるくらい正直に描かれた作品である。あなたは女性がレイプされる事と男性がレイプされる事、この2つは同じくらいの重さをもっていると思うか。この作品では冒頭でこの疑問が提示されている。
やや重い内容で構成されているけれど、不思議と読んだあとには生きていく為の力強さを感じられるのではないだろうか。女性にとっては恥ずかしい、もしくは暗黙の了解的に口に出すことをためらうような「女について」を、本質的かつ着飾ることなく表現してある。また男性と女性の間にある取り去ることのできない不平等さについてすべての登場人物が全身全霊で向き合う姿を見ると、読者である私達は答えは得られずとも新たに考えるきっかけを必ず手にすることができる。サッと読めてしまう漫画という媒体の中で、小説を超えるようなひりひりを言葉と絵で私達に訴えかけている1つ飛び抜けた作品である。

SLAM DUNK / スラムダンク / スラダン
10

早く成長したければ花道に学べ!

スラムダンクの主人公桜木花道は高校生になってバスケを始めた初心者です。その並外れた運動神経とリバウンド能力で湘北高校のバスケ部のスタメンを勝ち取り、インターハイにまで出場します。
この桜木花道の魅力は何といっても成長スピードの速さにあるでしょう。なぜそんなに早く成長できるのか?そのカギが作中に隠されています。花道は入部当初徹底してドリブルの基礎、パスの基礎を叩き込まれます。本人は派手なスラムダンクがしたいと何度も駄々をこねるのですが、キャプテンの赤木が基礎の重要性を何度も繰り返して教えます。そして徐々にレイアップ、ゴール下とシュートの基礎をものにしていきます。最終的にはミドルシュートも打てるようになります。
一見すると猛スピードで成長しているすごい才能の持ち主というイメージしか残りませんが、実は基礎をしっかり学んでいたんですね。自らを天才を信じて疑わない花道ですが、地道に基礎練習をしっかり行い、自主練に励む姿も作中では何度も出てきます。花道に非凡な才能があることは言うまでもありません。しかし基礎をしっかり学んでこそ初めて才能を開花させることができるという大切な教訓をスラムダンクは感動と笑いと共に私たちに教えてくれます。
何かを新しく始めようと思っている方はぜひ花道に学んでください。成功の秘訣を学べると思います。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする / ぼく明日 / Tomorrow I Will Date With Yesterday's You
8

パートナーとのかけがえない時間

この物語の設定は現実では全くあり得ないフィクションのラブストーリーです。しかしそれがわかっていても主人公とヒロインに感情移入し号泣してしまいました。一見普通の学生カップルの日常を見せられているのかと思いきや、徐々にヒロインの涙の理由が明かされ、それを受け入れる主人公の姿にはとても胸が痛くなります。食べ歩きをしたり、お互いを呼び捨てで呼んだり、イルミネーションを見たり…それは普通のカップルが行う当たり前の日常で特別な何かがあるとは思いません。しかしこの物語では一つの出来事に対し、主人公とヒロインそれぞれに感じ方の違いがあります。物語の後半にその謎が解けた時は、切なさや悲しさ、愛しさが倍以上になります。基本的に登場するのは主人公とヒロインの2人ですが、2人の演技が繊細で光っています。また、2人のファッションもどこにでもいる学生のようですがとても可愛らしいです。物語の中で2人が訪れた商店街やカフェ、動物園は私も行ってみたくなりました。またエンディング曲のback number「ハッピーエンド」も、物語の世界観や切なさを壊すことなくマッチしています。この映画を観ると、パートナーと何気なく過ごしている毎日はとてもかけがえがないもので、そんな毎日をひとつひとつ大事にして生きていきたいと思わせられます。

SIREN: New Translation / Siren: Blood Curse
7

人型の異形が遅いくる恐怖

このゲームは、とにかく敵が醜悪です。元々は普通の人間であった方々の心と体が壊れ、しかし生前の性格を残したまま異形となっているのが怖いんです。

基本的な体の大半部分は人と同じでありながら、目からは赤い液体を流す者、顔の部分から肉だれが複数垂れ下がる者、眼球部分から蛾の羽根のような者が生えて空を飛ぶ者、肉体が不自然に肥大化し怪力を持つ者、巨大な脳味噌のような見た目をした者、巨大な顔だけになった者など、どれをとっても悪趣味。

人であった時の習性を持っているため、銃を持つ敵もいて、何度もやられてしまいました。プレイヤー側も戦うことができるのに「見つかったら終わり」というシチュエーションが多く、それが逃げることしかできないゲームよりも圧倒的な暴力を感じさせます。
特に、人間であった時に優秀であった人が屍人になると凶悪の一言。

プレイヤー側のできる、重要な能力の視界ジャックが「敵の視界を乗っとる」というのも気持ち悪さに拍車をかけていると感じます。

彼らは人でなくなった事で以前よりも幸せらしく、あくまでも善意でプレイヤーを自分達と同じにしようと考えているという設定を後ほど知り、戦慄。
このゲームは一体、何度驚かせてくれるのだろうと。
プレイから何年経っても印象に残っているゲームです。

劇場版 のんのんびより ばけーしょん
9

最高の癒やしであり、極めて巧みな「日常もの」

田舎に住む少女4人が家族や友人とともに沖縄旅行へ行く。地元の女の子と出会い、島を案内してもらう。あらすじといえばこの程度で、伝説の秘宝を探しに行くわけでもなければ、異界から来た女の子と出会うわけでもない。多分、ネタバレをされてもほとんど影響がない普通すぎる物語だ。
「そんな作品つまらない」と思うかもしれないが、なにも起こらないことが最高に癒やされる。癒やしを求めている人にこそおすすめの作品だ。
また、単調な物語だからこそ随所での演出力の高さは舌を巻くものがある。特に、ほかのアニメ作品ではほとんど見ることがない、大胆で思い切った「独特の間」がすごい。この間のとり方は、熟練のコントや漫才に通じる笑いの起こし方だ。
そのほか心理描写も丁寧で、まるで自分も旅行をしているかのように「誰もが感じたことのある、旅行中の喪失感」を追体験できる。とはいえ、そこにも露骨に涙を狙いにいく今生の別れなどはない。旅のなかにありふれている日常的な別れなのだ。
作画も映画作品だけあって一切の手抜きがなく、沖縄の美しい自然の風景が丁寧に描かれている。下手な芸能人の沖縄で行われるバラエティ番組などよりも、よほど沖縄へ行きたくなるはずだ。

ジャスティス・リーグ / Justice League
6

DCコミックスヒーローを少しでも知っていれば面白い

まず前提として、前作「バットマンvsスーパーマンジャスティスの誕生」の続編になりますので、そちらの方を観ていない方はのっけから置いていかれるかもしれません。前作において、スーパーマンが自分の命を犠牲にして敵を倒したこと(つまり今作はスーパーマンが死んでいるところからスタートする)、そしてそんなスーパーマンの姿を見て、バットマンの心が揺れ動いたこと、この二点を始まりとして今作は始まります。特に後者はとても重要で、タイトルであるジャスティスリーグを結成する決定的な理由になります。これまでのバットマンであれば、ヒーローを集めてチームを作ろうなどありえないことです。彼の悪人に恐怖を与えるという正義のやり方は、良しとしない人間も多くいたわけです。彼も周囲の考えは承知していて、その上で孤独のヒーローとして生きていく事を決めていました。しかし、前作を経てバットマンはスーパーマンから「信頼」を覚えます。今回の強敵、ステッペンウルフを倒すにはヒーロー達が力を集結する事が必要だとバットマンは考えたわけですね。特にこの「信頼」の部分については、アクアマンとバットマンの間にも見て取ることができます。最初に登場したアクアマンは協力する気などさらさら無いようで、チームへの誘いも断り、結果として物語のキーであるマザーキューブをステッペンウルフに奪われてしまいます。とても強大な力を持つ敵を目の前にし、ようやくアクアマンはバットマン達と力を合わせる事を約束するのです。そうして結集されたチームは力を合わせて、スーパーマンを復活させ、ジャスティスリーグが完成しました。この終盤にかけての仲間同士の結束、そして最後の願いをかけてスーパーマンを生き返らせるという流れが観ていて心を打たれるものがありました。ただあえてマイナス点をつけるとしたら、スーパーマンが強すぎる点でしょうか。チーム5人がかりでスーパーマンに勝つことはできず、最後も割とスーパーマンのワンマンで勝負がついている感が否めません。特にフラッシュは速さが取り柄なのに、スーパーマンと五分かそれ以下。

CLANNAD / クラナド
9

家族愛、友情の物語

この作品は家族や友人との人間ドラマがテーマになっています。バスケのスポーツ推薦で主人公は高校に入学するのですが、父親とのいざこざで肩を壊してしまい、バスケが出来ない体になってしまいます。そこから不良になり、自堕落な高校生活を送っていたところで一人の少女と出会います。彼女もまた病を抱えており大変な人生を歩んできたのですが、必死に明るく生きようとする彼女に影響されて主人公の生活が変わっていきます。

この作品の良いところは登場人物一人一人にかなり重いストーリーがあるところです。
先述した少女、主人公の親友、クラスの学級委員長など。それぞれ違う悩みや問題を抱えているのですが、一貫してみんな必死に今を生きようとしていて馬鹿なんだけど憎めない…毎回毎回かなり重いテーマになってくるのですが、最終的には納得できる形で話がまとまる点も良いところです(完全なハッピーエンドとは言えない話もあるが)。
CLANNADを見てから自分自信も少し生き方が変わったような気がします。嫌な事や辛い事があってももう少し立ち向かってみよう、そんな気持ちをくれる作品になっています。この作品を出したkeyという会社は他にもアニメやゲームを出していて名作揃いなので是非触れてみて下さい。

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
9

生きるって。

障害をもっている、いないに関わらず、ひとには出来ることと出来ないこと、得意なこと不得意なことがあります。人間だもの、全てを完璧に出来るなんてことは不可能です。自分には何が出来て、何が得意なことなのかをきちんと把握し、そして自分には何が出来なくて、何が不得意なことなのかを把握し、出来なかったり不得意な自分をしっかり認めて、けして卑屈に思わず、ちゃんと相手に手伝ってほしい、助けてほしいと伝えて一緒にやってもらう事も大事なんだと思います。でも、出来ないから、不得意だからやってもらって当たり前というわけではなく、心にいつも感謝の気持ちを忘れず、自分に出来ることで相手に返せることはないかという気持ちを持つこともとても大事なんだと思いました。人に助けてもらうことは生きていると沢山あると思います。その時はその時は人の優しさに甘えさせてもらい、もし、自分に誰かが、助けて、手伝ってほしいと声をかけてくれることがあったらちゃんと答えてあげることの出来る人になりたいです。そして社会もそんな助けて、手伝っての声をあげやすい優しい世の中になるといいなと感じられる映画です。私もひとつ勇気をもらった気がしてとても元気になれました。

D.Gray-man / Dグレ / ディーグレイマン / D.Gray-man HALLOW / Dグレ HALLOW
8

ダークファンタジーここに究めり。

週刊少年ジャンプで2004年27号に連載を始めた作品です。
主人公の「アレン・ウォーカー」の視点から、世界を終焉【デス】に導く存在「千年伯爵」とそれに対抗する「黒の教団」の戦争を描いています。
舞台は仮想19世紀末とされていますが、現実の19世紀ヨーロッパの雰囲気を散りばめられた作品の世界観は、どこか怪しげで謎めいた「黒の教団」の存在と合致しています。

ファンタジー作品を描くにあたり、読者がどれほど現実を忘れて物語の世界観に没頭できるかはかなり需要なファクターですが、この作品においてそれは作者の強いこだわりと深い考察、そして並外れた画力によって美しく描かれています。
例えば市街地におけるアクションシーンを描くにあたり、町の構図から考えそこにキャラクターを落とし込んで描いているというのです。
建物の雨どいの有無、または行き交う人々の服装に至るまでその時代に沿って考察されていると聞いたときは脱帽しました。そしてそれらを劇的に描き漫画作品として読者にワクワクさせるための魅せ方がとても美しいのです。
登場人物は一概にみな「イケメン・美人」というわけではなく、小太りの男性やひげを生やした中年男性、老婆からピエロまで多岐にわたり、それぞれがすぐに見分けできるほどの書き分けがなされています。
物語としてはもちろんですが、作者の画力の高さは随一だと思います。絵柄が安定しないとの批判も見受けられ、そして事実だとも思いますが、初期作品から紆余曲折を経てどんどん上達してゆく絵のタッチもこの作品(もしくは作者)の魅力なのではないでしょうか。

聖☆おにいさん / Saint Young Men
9

奇想天外な神と仏の日常生活

ブッダとイエス、二人の主人公が立川で長期間バカンスを過ごす様子を漫画にした作品です。神と仏が一緒に過ごすという発想そのものが意外性を含んでいますが、それぞれの宗教観や伝説などが見事に融合している点が評価できます。それでいて、勉強マンガのようにならずコメディテイストの面白さがあり、軽く読める内容が高評価のポイントです。
主人公を取り巻く周囲の人々も、立川市の市民だけでなく、12使徒やブッダの弟子、悪魔や伝説上の生き物など様々で、歴史や哲学の授業で習うような固有名詞もバンバン飛び出します。子供はもちろんのこと、教養のある大人でも面白く読める本だと思います。
少し気になることといえば、本来のそれぞれの宗教の信者の方は受け入れられるのかという点ですが、私自身はクリスマスも初詣もお盆も何でもござれな無宗教のため気になりません。おそらく、多くの日本人がそうなのではないでしょうか。
近頃の青年漫画に多い、ちょっとした下ネタや下品な表現は全くなく、どこまでも純粋なイエスとどこまでもストイックなブッダの日常生活が垣間見える作品になっています。幅広い世代に親しまれる作品であることを自信をもって薦められる1冊ですので、ぜひ手に取ってみてください。

Call of Duty: Black Ops IIII
8

原点回帰?

ベータの段階から非常に期待されたゲームでした。
まず代々続くキャンペーンモードですが、今作では廃止されてしまい、一部のファンから批判を受けているようです。自分自身もキャンペーンが好きなほうだったので、少し残念だなと思いました。
次にゾンビモードですが、ユニークで個性的なキャラクターがおり、非常に楽しいです。歴代のゾンビモードに比べるとかなり簡単になっており、ある程度の実力があればすぐにダウンするといったことはないと思います。謎解きは非常に難しく、攻略サイトなどを見なければクリアすることはできないと思います。前の作品のリメイクステージなども登場し、前作をプレイしている人にとっては、懐かしく感じるところもあると思います。自分自身とても楽しめる内容です。
次に新しく登場したバトルロワイアルモードのBlackoutですが、最近の流行りに乗っかったという感じもなく、非常にCall of dutyらしいバトルロワイアルとなっており、とても楽しいです。残り人数が少なくなってくると、緊張が走り、勝利したときの達成感がとても嬉しいものです。バランス調整が悪いなど言われておりましたが、今ではアップデートなどで少しずつ解消され、今となっては、とてもいい感じのゲームバランスとなっております。ただマッチングした地域が、海外などになると、回線の影響でまともに撃ち合いか出来なかったりと、すこし不満に思うところがあります。ですがその点を踏まえても非常に楽しめるゲームモードとなっております。
最後にマルチプレイヤーですが、武器の強さが露骨に出る場面が多く、その武器の強みなどをうまく生かしても補えないバランスの差が出てしまう場面が多くなったと思います。一部のモードになると、国内では全くマッチングせず、海外サーバーのほうに飛ばされてしまい、回線の差でもまた、理不尽な事が多い気がします。ですがその逆境の中で強くなっていく自分自身に日々ワクワクできる、とてもいいゲームです!!
最後に総評ですが、自分自身すべてのモードを一通り遊んだ感じですと、かなり当たりなのではないかと思いました。次回作も楽しみです。

崖の上のポニョ / Ponyo
9

まっすぐな気持ちと勇気

アニメーション映画「崖の上のポニョ」は、海の世界で暮らしていた魚の女の子・ポニョと、人間の男の子・宗介の素敵な物語です。
この映画のおすすめなところは、2人のまっすぐな大好きという気持ちと強い勇気が描かれているシーンがたくさんあるところです。
海を飛び出して宗介と出会い、また海の世界に戻ってしまっても、もう一度、大好きな宗介に会いたいと自分の力で海を飛び出していった、ポニョの勇気を描いたシーン。
そして、ポニョと離ればなれになってしまい、大好きなポニョを守るんだと決めて、ポニョと再会してからずっと大好きな女の子であるポニョを守った宗介の勇気を描いたシーン。
2人のシーンを見て、たくさんの元気をもらいました。
そして、2人のお母さんの大きな優しさを描いたシーンでは、優しい気持ちになり、心温まりました。
映画の中で流れている曲も、海のように優しくそして温かく包み込んでくれるような、元気があふれる力強い曲がたくさん流れるので、すごく素敵です。
一度離ればなれになってしまった2人が再会して、ポニョの妹たちが嬉しそうに海から飛び跳ねて、キラキラと輝くシーンや、おばあちゃんたちが、元気いっぱい楽しく走るシーンも、すごく感動します。
素敵がいっぱい詰まった、心温まる映画です。

フラガール
10

蒼井優のダンスが圧巻!私はこれを見てダンスを始めました。

舞台は大規模な規模縮小に追い込まれた昭和40年の炭鉱町、福島県いわき市。職を失った人々のための町おこし事業であった常磐ハワイアンセンターが誕生するまでの物語。
常磐ハワイアンセンターの目玉は、なんといっても若い女性たちによるフラダンスショー・訳アリだが実力のあるダンサー平山まどかによる、ド素人の炭鉱町の娘たちへのフラダンスレッスンが始まる。中でも仲良しペアの紀美子と早苗はフラダンスにはまっていくが、家庭の事情で早苗はダンスを続けることができなくなり、町を去っていく。一人残された紀美子は一時はダンスを辞めてしまうが、早苗から励まされ一人続ける決意をする。まどかの厳しい特訓の成果もあり紀美子はみるみる上達し、まどかが街を去っていきそうになったり、仲間の小百合の不幸なども乗り越え、常磐ハワイアンセンターのオープンの舞台では堂々ソロを踊りきる。その姿をこっそり見に来ていた紀美子の母は、それまでのフラダンスへの偏見や紀美子への心配心を忘れて、感動を抑えられずにただ拍手するのであった。
蒼井優のソロダンスがただただ美しく、それだけでも見る価値ありです。レッスン風景や電車越しのまどかへのフラダンスを見て、フラダンスが表現するハワイの心を知ることができて、フラダンスへの興味もわいてきます。

徳永英明
10

演歌とは違う染みる歌

私が高校生の時に、友達に誘われて徳永英明さんのコンサートへ行きました。
コンサートへ行くまではあまりよく知らないミュージシャンの方で、友達の付き合いで高いチケットを買ってまで行く価値があるのか??と、正直疑問に思いながらコンサートへ行きました。
コンサートが始まり、先ず最初の曲は、レイニーブルーから始まりました。
しっとりとした澄んだ美しい声で歌い、そして序盤のトーク…。
レイニーブルーだけでファンになりました(笑)
徳永英明さんの曲は、夢を信じて、最後の言い訳など、もっともっといっぱい、良い曲はあり、どの曲も全て好きですが、私はレイニーブルーが一番好きです。
昔、アニメで夢を信じてがかかるドラゴンクエストはいつも欠かさず見ていました。
徳永英明さんは、一時期、他の方の曲を暫く歌っていた時期があり、私の主人は他の方の曲を歌う徳永英明さんが気に入った様CDも買っていましたが、私はやっぱり徳永英明さん本人の持ち歌が大好きです。
最近の若者にはなかなか居ない逸材だと、思います。

レイニーブルー、夢を信じて、最後の言い訳、風になりたい、輝きながら…など、やはり昔の歌がおススメです。

コーヒーが冷めないうちに
8

出演者が豪華!

時間を戻ることが出来る喫茶店の話でした。
私は、有村架純ちゃんも石田ゆり子さんも、吉田羊さんも好きだからというのと、物語が面白そうだから見に行きました。
喫茶店の時間が戻れる席にはルールがいくつもあるのに、現実は変えることが出来ないのは少し残念に思いました。けど、現実では後悔していても、時間が戻れてその後悔が少しでも消えるのであればいいのかもとも思いました。現に、喫茶店の時間が戻れる席についた人たちは皆笑顔になったり泣いていました。
4回泣けますと広告では出ていましたが、私は4回どころではなく結構泣いていました。特に印象に残っているシーンは、有村架純ちゃんが演じていた時田数のお母さんがいつも時間が戻れる席に座っている人だったということです。またその理由にも涙が止まりませんでした。数は、父親に会いに行って帰ってこれなくなったと思っていましたが、本当は愛する娘の数が原因で帰ってこれなくなったからです。また、数が妊娠した時に新谷君が喫茶店のおじさんといろいろ相談して数の子供にコーヒーを入れてもらえるようにしたのにはビックリしたし、今でもどうしたんだろうというようなトリックでした。とにかく何回でも見られる映画だと思います。

アイドルマスター SideM 理由あってMini!
10

ハートフルでパッショナブルなアニメ

都内某所に新設されたアイドル事務所「315プロダクション」。そこに所属している15ユニット46人は、互いに切磋琢磨し合い、時には喧嘩をしつつも、チームとしてそれを乗り切っていった。
本作はそんなアニメ「アイドルマスターSideM」のアイドルたちが「理由(ワケ)あって」、Miniキャラとなり物語を紡いでいく。

本作は「電撃マオウ」という漫画誌で連載されていたものをアニメ化したものだ。原作はブラウザ向けソーシャルゲーム「アイドルマスターSideM」であり、本ゲームに登場するアイドルはこれまでのアイドルマスターとは違い、なにかしらの「理由」(ワケ)を抱えてアイドルとなっている。理由あってMiniにもその設定は生かされており、例えば元ラーメン屋である「円城寺道流」と言うキャラクターは「男道ラーメン」というラーメン屋を経営しているのだが、とあるライブ前に海の家でラーメンを売っていた。

また元高校教師で構成され、本作で一番の年長ユニットである「S.E.M」は、クイズ番組出演に備え、同じ番組に出演する子に、様々な知識を教えていった。

という様に、デフォルメされたキャラの一人一人のかわいさも去ることながら「互いに協力していく大切さ」という人間の最も大切なものも学べることだろう。

Back Street Girls -ゴクドルズ-
8

タイトルなし

新作アニメということで軽い気持ちで録画予約をしていました。早速見てみると、これが面白い!ゴクドルズという名の通り、極道に身を置いている人たちが話を展開させていくのですが、まさかの全身整形をして男性から女性になってアイドルとして活動していくのです。
3人組なのですが、この3人がまた癖のある3人で、男性の極道としてなら破門されても仕方ない破天荒な人たちなのですが全身整形を施した事により、美貌とキャラクターを手に入れ裏路地地下アイドルとして、成長していきます。
この3人を教育するのは、3人の親分でもある組長です。この組長は凄腕で、アイドルの育成から心持ち、歌詞や曲、プロデュース全般をやってしまうんです。そのシーンが凄腕過ぎて笑ってしまいます。くすっと笑わせてくれるキャラクター達ばかりで、仕事で疲れて帰ってきた心に笑顔をくれます。私もゴクドルズの虜ですね。また、3人だけではなく、兄弟組の他の極道の人も研究生として全身整形をして入ってきたり、本物の女性が研究生になったり、展開がとっても気になるアニメです。オープニング・エンディングもアイドルバージョンの声と男性の時の声バージョンもあり、くすっと楽しめます。

キルラキル / KILL la KILL
10

戦闘服と生きる『キルラキル』

服。生活するため絶対必要なもの。オシャレをするためのもの。人それぞれ服に対する考えは沢山あるけれど、それをアニメに落とし込んだ作品はあまりないんじゃないかと思う。
このキルラキルという作品は、簡単に言うと服を「自分が成長するための服」として描かれている。戦って傷ついて成長していく。主人公・纏流子自身の戦闘服との成長の物語だ。

ちょっと重たい雰囲気で書きはじめてしまったけれど、一話を見れば怒涛の展開・猛スピードで繰り広げられるストーリーに釘付けになること間違いなしだからぜひ見て欲しい(筆者も続きが気になりすぎて慌てて一気に借りた)。
個性的すぎるキャラクター(みんな声でかいとにかく叫ぶシーンが多い)や、独特すぎる画面の使い方、デカデカと異様な存在感を放つ赤い文字、同音異字が使われる戦闘用語やちょっと前のヤンキーみたいな戦闘用語、武士の風習のようなものが取り込まれたシーン、熱量が半端じゃないアクションシーン、最後のオープニング曲の使い方、あまり書くとネタバレになってしまうので避けるが「こんなのありかよ!?」となる怒涛の早口言葉も見どころだ。
流子の戦う姿は強くてかっこよくてなんだかジーンと訳のわからないものが湧いてくる。自分が強くなるためのものを着たい、自分の弱さと戦いたいと思わせてくれる作品だと思う。

おやすみプンプン / Goodnight Punpun
9

浅野井いにおワールド炸裂

「プンプン」という名前の、決まった顔のない主人公(作中では基本落書きのように描かれていますが、ぷんぷんの感情で表現が変わります)が小学生から大人になるまでのお話です。
プンプンは小学生の時に愛子ちゃんという女の子に出会い、好きになります。でも愛子ちゃんの衝撃的な存在に、プンプンは大人になるまでずっと愛子ちゃんの影をひきずりながら大人になって行くのです。

この主人公は本当はキチンとした名前を持つ人間なのでしょうが、読者が感情移入しやすくするためか、プンプンの本当の名前も顔も作中では登場しません。
気のぬけたプンプンの絵で、お笑い漫画か癒し系漫画だと思って読み進めるとえらい目にあってしまう漫画です。この漫画は作者浅野いにおさんの世界が爆発していて、残酷な世の中や、誰もが感じた事のある不安感や孤独を、その時その時で形の変わるプンプンを使って絵として描写されています。
なので、読んでいるとプンプンと同じ経験をした事のない人でも、自分も感じた事のある感情を思い出す作品となっていて、ただストーリーを楽しむだけの漫画の一線を越えている気がします。怖い。怖いけれど、こういった感覚を味わえる漫画は少ないのと思います。はまってしまうと抜け出せず、ずっと心に残る素晴らしい漫画です。

Dead by Daylight / デッド バイ デイライト
9

タイトルなし

最近流行ってきているオンライン非対称のゲームです。規模の小さいカナダのゲーム会社から出たゲームで、バランス調整やイベント、新キャラと飽きがこない!
欠点はオンラインゲームでは大体共通ではありますが、バグや民度がよく挙げられます。バグに関しては小さな会社なので追いついてない部分と難しい調整が多く大変そうなイメージです。個人的にはこれからに期待の会社なので経験値にもなって少しずつ技術・規模ともに成長を期待しています。民度に関してはPCのほうでは対戦後にチャットルームがあるのでそこでの言い合いやプレイスタイルでのぶつかりがある印象ですが、PS4ではチャットルームもなくアンチチートが働いていたりと比較的安心できる環境で、個人的には暴言等は貰ったことすらありません。また、対戦中の煽り行為も問題視されますが、一部のプレイヤーの問題で、そこに関してはこのゲームというよりもオンラインゲーム全体に言えることだと思います。
良い点は操作がとても簡潔で、FPSガンゲーのようなPSは求められず、実況等見るだけでも上手くなれる!FPS視点のキラーとTPS視点のサバイバーの鬼ごっこが絶妙!キラーとサバイバーどっちで遊んでも面白い、一本で二度楽しめると思います!
サバイバーの連携が取れた時、キラーの追い込む優越感。どちらもありそうでなかったゲームシステムで新鮮に楽しめると思います。
見た目や説明文が怖いという方は是非動画でもなんでも一度見てみてください。先入観とは違うと思いますよ!