ゼノブレイドDE(Xenoblade)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ゼノブレイド(Xenoblade)』とは、2010年に任天堂から発売されたWii用ロールプレイングゲーム。3DSやWiiUにも移植され、国内外から高い評価を受けている。2020年にはNintendo Switchで追加シナリオを収録したリマスター版『Xenoblade Definitive Edition(ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション)』が発売された。巨大な神の骸の上に築かれた世界を舞台に、人間と機械との戦いを壮大なスケールで描く。

自分自身の生み出した第三のモナドでザンザを斬るシュルク

監獄塔最上階の転送装置の先にあったのは、宇宙のような空間だった。過去に戦った敵たちの思念体を倒しつつ、シュルクたちはザンザの元へ向かう。
最深部で対峙したザンザは、2つのモナドを携え、巨神を小型化したような姿に変わっていた。そしてメイナスのモナドをもたらした功を称え、シュルクを自分の新たな使徒にしてやろうと語り掛ける。その申し出を断ったシュルクは、己の手で未来を掴むため最後の決戦に臨む。
戦いの中で、ザンザは巨神と機神を融合させた姿へと更なる変形を遂げる。それでもシュルクたちの進撃は止まらない。シュルクと皆の未来を選び取ろうとする意志が、シュルクの手に第三のモナドを顕現させる。
第三のモナドに映し出された文字は「神」。シュルクの振るう第三のモナドがザンザを真っ二つに断ち斬った。

アルヴィース(高次意識体モナド)はシュルクに世界の行く末を問いかける

その刹那、シュルクが見たものはこの世界が生まれる前に存在していた世界の光景だった。シュルクにその記憶を見せたのはアルヴィース。アルヴィースはこの世界を構成するモナドそのものであり、この世界が生まれる前の世界の記憶を唯一持つ存在だったのだ。
今シュルクたちがいる世界を生み出したのは、クラウスという1人の科学者だった。彼は同僚の制止を振り切り、相転移実験で新たな宇宙を誕生させた。クラウスと同僚の女性・ガラテアは、ザンザとメイナスという名の神として新たな世界に生まれ変わる。
ザンザたちは友を求めて、自分たちと同じ姿をした生命体を誕生させた。しかし世界が次の段階に移行すれば、意思決定は彼ら生命体に委ねられ、神自身の個の意識は消滅してしまう。ザンザはそれを恐れて、永遠に破壊と再生を繰り返す世界を望んだのだった。
しかし、ザンザは新たな神・シュルクによって討ち果たされた。アルヴィースは新たな世界の担い手であるシュルクに、世界の進むべき未来を選ぶよう問いかける。
このまま停滞を続ける未来か、それとも世界を次の段階に進化させる未来か。そんなこと選べないと困惑するシュルクの前に、ラインやフィオルンなどの仲間たちが現れる。彼らはアルヴィースの用意した人格の再現体だった。仲間たちは、「未来はわからなくていい、劇的な変化ではなく平穏な日常の中で少しずつ変わっていけばいい」とシュルクに語り掛ける。
現実に戻ったシュルクに、再びアルヴィースが問いかける。シュルクは、未来を選ばないことを選んだ。未来はこの世界に暮らす全員で決めていくものであり、自分1人で決めるものではない。シュルクが望んだのは神無き世界だった。
そして巨神は崩れ去り、無限の広がりを持った新たな世界が誕生した。

シュルクとフィオルンは海を見つめながら、これから先の未来について語り合う

それから時は流れ、巨神崩壊後の世界は平穏を取り戻していた。コロニーの復興のため、人々は種族の垣根を越えて手を取り合う。
フィオルンの体もすっかり元通りになり、シュルクと共に穏やかな日々を過ごしていた。
そして、この世界のまだ見ぬ人々にいつか出会う日を夢見て、仲間たちと共に新たな日常を積み重ねていくのだった。

Switch版追加シナリオ「つながる未来」

巨神肩での新たな冒険

ネネとキノの危機に駆け付けるメリアとシュルク

世界新生から1年後。コロニー復興が進む中、シュルクとメリアは新たな目標に向かっていた。それは、巨神崩壊以降行方が分からなくなっていた皇都アカモートの捜索。
かつて巨神肩と呼ばれていたエリアは、今は浮遊鉱石の力で浮島となっていた。巨神肩付近に皇都アカモートを発見したシュルクとメリアは、飛行機械ジャンクスで接近を試みる。
しかしその時、皇都から放たれた黒い光がジャンクスを撃ち落とした。巨神肩に不時着したジャンクス。シュルクの見立てでは、修理には皇都アカモートで入手できる素材が必要となる。徒歩で皇都に向かおうとしたシュルクたちは、リキの子供であるネネとキノがモンスターに襲われている光景を目撃する。
シュルクたちの助太刀もあり、モンスターを撃退したネネとキノ。話を聞くと、シュルクたちの後を追ってジャンクスに乗り込んできたのだと言う。キノは父のような立派な勇者になることを目指していた。そこで、困っている人を助けてオトモダチをたくさん作ろうとしたのだと話す。
そうしてキノとネネは、コロニーに帰るまでの間シュルクとメリアに同行することになった。シュルクは、皇都に向かう前に一度人のいる所で調べてみないかと提案する。

盟友の岬に暮らしていたのはハイエンターだけだった

ハイエンター兵士たちのキャンプがある盟友の岬についたシュルクたち。そこで元ハイエンター皇家近衛兵のマクシスから、“霧乃王”の話を聞かされる。荒れ果てた皇都に突如出現した“霧乃王”。“霧乃王”にはどんな攻撃も通用せず、多くの同胞が打ち倒された結果、マクシスたちは故郷を捨ててこのキャンプに逃れてきたのだと言う。
これ以上誰も死なせないために、マクシスは皇都に向かう転送装置をロックしていた。困り果てたシュルクの前に、元皇都警備隊のゲルガーが現れる。
メリアを陛下と呼ぶゲルガー。「悪しき純血が滅ぼされた今、メリアこそが新たな時代を担う混血の象徴」と喜々として話すゲルガーに、メリアは不快感を覚える。
ゲルガーの話では、皇家に連なるメリアならばマクシスの許可なくとも転送装置を起動できるとのこと。差し込んだ光明に喜ぶネネとキノ。
最後にメリアは、ハイエンター兵士以外の脱出者はどこにいるのかとゲルガーに尋ねる。ゲルガーは、グレンデル城壁の向こうに他の脱出者は暮らしていると答える。あちらにはマシーナもいるため、先の大戦の因縁を忘れられないハイエンターたちは、離れて暮らすことを選んだのだと言う。
大戦の傷跡がまだ癒えていない現実を前にして打ちのめされるメリア。それでもハイエンターの希望として、迷いながらも自分にできることをしようと決意する。

ハイエンターの未来を護るために

皇都アカモートを眺めるタルコとメリア

皇都への転送装置に着くと、すでに装置は起動していた。いぶかしみながらも皇都へ向かうシュルクたち。荒廃し緑に覆われた皇都。その上空には、次元の狭間と思われる亀裂が浮かんでいた。霧乃王はこの亀裂から出てきたのか、推測するシュルクたちの耳に誰かの叫び声が聞こえてくる。
悲鳴の主はモンスターに襲われていた少年・テトだった。黒い靄に包まれたモンスターを倒すと、亀裂から巨大な影が現れる。それこそが“霧乃王”だった。
“霧乃王”に立ち向かうシュルクたちだが、攻撃が通用せず撤退を余儀なくされる。皇都の外周は多くのテレシアが回遊しているため、霧乃王は皇都に封じ込められているのだ。
皇都を出ると、テトは自分の研究所にシュルクたちを誘う。テトはテレシアにされた人たちを人間に戻す研究を行っていた。その研究資料を入手するために皇都を訪れたところを、“霧乃獣“と呼ばれるモンスターに襲われたのだという。
テトの研究所を訪れると、そこには巨神教異端審問官だったタルコの姿があった。タルコはテレシアと化した母・ユミアの最期を見届けた後、巨神肩に流れ着く。その後テトを霧乃王から守った縁で研究を手伝うことになり、今では身寄りのないテトと家族同然の関係を築いていた。
以前と見違えた雰囲気のタルコに驚くメリアだが、タルコから逆に「お前はハイエンターの未来をどうするのだ」と問いかけられる。その問いを受け、メリアはこの地に暮らすハイエンターの未来を護ることを決意した。

黒いもやに覆われ、”霧乃獣”と化したアルマたち

“霧乃王”の情報を得るため、シュルクたちは城塞都市グランデルを訪れる。グランデルではホムスやハイエンター・ノポン・マシーナが分け隔てなく暮らしていた。
そこで聞いた話によると、元々岬のハイエンター兵士たちは、グランデルでマシーナとも友好的に暮らしていた。しかし“霧乃王”が出現してからは、ハイエンターは皇都奪還に躍起になり、多くの人命が失われてしまった。見かねたマシーナが「もうやめろ」と言ったことがきっかけとなり、ハイエンター兵士たちはグランデルを出て行ってしまったのだと言う。
グランデルでテトの協力者であるマシーナ・ラダムから話を聞くシュルクたち。ラダムの話では、テレシアが発生させるエーテル場が“霧乃王”と“霧乃獣”を皇都に閉じ込めているのだと言う。
テレシアのエーテル場が“霧乃王”を斃す鍵になるかもしれない。シュルクたちがテトの研究所からテレシアに関する資料を取りに行こうとした時、皇都の外に亀裂ができているのを発見する。
皇都の近くまで行ってみると、亀裂の影響で、普通のモンスターが“霧乃獣”と化して襲い掛かってきた。他でもモンスターが“霧乃獣”化している可能性を察知したメリアたちは、急いでグランデルに戻る。
グランデルに戻ると、予想通り家畜用モンスターのアルマが“霧乃獣”化して住民たちに襲い掛かっていた。なんとかアルマを制圧したシュルクたちだが、このまま亀裂を放置していれば被害が広がるかもしれない。急いで当初の目的だったテトの研究所へと向かう。

ゲルガーの奸計によって研究所は火に包まれる

シュルクたちがテトの研究所に到着すると、ゲルガーがテト達を襲撃している所だった。テレシア研究を混血への冒涜と言い、メリアこそが新たなハイエンターの祖と公言してはばからないゲルガーに、メリアの怒りが頂点に達する。
ゲルガーを降したメリアだったが、ゲルガーの仕掛けた発火装置によって研究所は炎に包まれる。慌てて研究所に飛び込むメリアだが、火の勢いは凄まじく1冊しか資料を持ち出せないまま気絶してしまう。一方、テトを手にかけようとしたゲルガーは、テトの母親と思われるテレシアによって殺害を阻まれる。
シュルクに助け出されたメリアは、グランデルで目を覚ました。研究を護れなかったことに自責の念を感じるメリアだが、タルコとテトは1冊だけでも残っていれば研究を続けられると励ます。
メリアが回復するまでの間に、シュルクは“霧乃王”を打倒する方法を見出していた。高濃度のエーテル場を発生させれば、“霧乃王”にも攻撃が通じるに違いない。シュルクたちはエーテル場を発生させるため、高純度のエーテル結晶を探すことになった。

”霧乃王”との対決

城壁とグランデルを護るため、孤軍奮闘するタルコ

森閑の禁足地にある採石場で、ハイエーテル結晶を入手したシュルクたち。グランデルに戻ると、“霧乃獣“が城門を破ったという一報が入ってくる。
タルコと共に城門で“霧乃獣”を押しとどめるシュルクたちだが、このままでは長くもたないと判断したメリアは、岬の者たちをここへ連れてくると宣言する。メリアはタルコへ後の護りを任せ、盟友の岬へと急ぐ。
盟友の岬もまた、“霧乃獣”に襲われていた。“霧乃獣”を倒すと、メリアはマクシスたちに「大切なものを見誤るな」と呼びかける。
一方、限界を超えて戦い続けるタルコと城壁の兵士たち。そこへメリアが岬のハイエンター兵士たちを連れて戻ってくる。ハイエンター兵士たちの加勢もあって、“霧乃獣”を撃退することに成功する。マクシスとラダムはようやく和解し、ともにグランデルを護ることになった。
シュルクの新たな武器「モナド・R・EX」にハイエーテル結晶を組み込むと、エーテル場を発生させる準備が整った。皇都に向かうメリアにタルコは仮面を手渡す。それこそが、皇都アカモートから離宮に通じる転送装置を動かす鍵だった。おそらく“霧乃王”は離宮にいるはずだとタルコは話す。

皇都を奪還するため、”霧乃王”と相対するメリアたち

離宮で“霧乃王”と対峙するシュルクたち。モナド・R・EXが発生させたエーテル場の力で、一度は“霧乃王”を倒したものの、亀裂の広がりと共に力を増して復活してしまう。倒しても倒しても蘇る“霧乃王”に手をこまねいていたその時、テレシアたちが亀裂に向かって体当たりをし始める。亀裂が不安定になったことで“霧乃王”が弱体化した好機を狙い、メリアは最大の一撃を浴びせようとする。シュルクやネネ、キノが時間を稼いでいる間に力を溜めるメリア。その全力の一撃が、亀裂ごと“霧乃王”を消し去った。

minami619o5
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@minami619o5

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