零〜濡鴉ノ巫女〜(Fatal Frame V)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零~濡鴉ノ巫女~』は任天堂発売の和風ホラーゲーム『零』シリーズの第6作目(通算9作目)である。キャッチコピーは「死の山、幽婚、神隠し すべては水でつながっている。」。不来方夕莉、雛咲深羽、放生蓮の3名が操作キャラクター。日上山という水をご神体として崇める霊山が舞台。夕莉は消えた恩人や依頼人を、深紅は母を、蓮は死者を写した弔写真を追い、それぞれの事情から怨霊が徘徊する日上山へ踏み込んで怨霊との戦闘や探索をくり広げる。映画さながらの美麗グラフィックと陰鬱な雰囲気がファンを集めている。

CV:田中敦子
骨董・喫茶「くろさわ」の経営の傍ら影見の力を使って人捜しを引き受ける女性、23歳。天涯孤独の夕莉を居候させ、彼女に影見のコントロールを教える良き理解者。理知的な性格で常に穏やかだが、過去に失踪者・成海あかりに自殺されたトラウマを抱えている。夕焼けの断崖から飛び降りたその少女と夕莉が重なり、彼女もいずれ失ってしまうのではと心の奥底で不安に怯えていた。
彼女が所持する射影機は同じ影見の老婆の遺品として譲り受けたもの。
影見としての力は実際夕莉ほど強くなく看取りはできない。
あかりの事件以降彼女を救えなかった罪悪感から新しい依頼を受けるのに躊躇していたが、以前から店の常連で面識があった冬陽の親友が消えた事、日上山周辺で最近失踪者が続出している事態を危ぶみ、夕莉を残して捜査に向かった折に逢世に憑かれ箱へ押し込められる。抱擁エンドにおいては夕莉が自殺に惹かれる過去の呪縛と死の誘惑を振り切った事で、密花もまた救済された。
逢世と同じ姓だが関係は不明。

氷見野冬陽(ひみの ふゆひ)

CV:今井麻夏
密花に親友の捜索を依頼した少女。高校時代に他の友人四人と日上山で入水自殺を図ったが、春河と共に生き残ってしまった。行方不明の春河の捜索を密花に頼んだが、密花もまた消えた事で焦燥に駆られて自ら日上山へ赴く。その後一度は夕莉に発見されるが、濡鴉ノ巫女の怨霊に操られ自殺を強制され怨霊化。

百々瀬春河(ももせ はるか)

CV:戸松遥
冬陽の幼馴染で親友。密花が趣味で行う占いめあてで骨董・喫茶「くろさわ」に通っていたが、高校時代の自殺の失敗から姿を見せなくなる。冬陽とは共依存ともいえる親密な間柄だが、一度目の自殺の失敗時に禍津陽を見てしまったのが原因でずっと死への誘惑に取り憑かれていた。夕莉に助け出されるが冬陽の怨霊に取り込まれて再び日上山へ行き、結局殺されて怨霊化。

白菊(しらぎく)

CV:高森奈津美
形代神社に出没する幼い少女。白い髪と赤い瞳のアルビノ体質。幼少期の麻生邦彦とよく遊び、彼に仄かな恋心を抱いていた。
日上山近在の陽炎山(かぎろいやま)の幼巫女であったが、その異様な容姿から長生きは絶望的と見なされ7歳になる前に人柱にされる宿命だった。柩籠に入る際に麻生に遺髪を寄香として渡し、将来幽婚で結ばれる事を約束した。

榊一哉(さかき かずや)

CV:西健亮
蓮の学生時代からの友人で繁華街で働いている。普段から蓮の資料集めのアルバイトを請け負っていたが、弔写真を調べるうちに方不明となった。
元から放浪癖があるのと事前調査で軽薄な人柄を知った密花は、蓮に彼との付き合いを控えるよう忠告すべきか迷っている。弔写真の逢世に魅入られ幽婚を果たすべく日上山にのぼったが、土壇場になって夜泉に侵された彼女の姿に恐怖し失敗に終わる。

渡会啓示(わたらい けいじ)

CV:星野貴紀
日上山の伝承を研究していた民俗学者で英国人の父と日本人の母の間に生まれた混血。元は英国在住だったが、日本の民俗学に惹かれて来日。日上山の伝承を研究する為に山中に家を建てる。散歩中に彼岸花の咲く小道で拾った弔写真の逢世に一目惚れするも、怨霊化した逢世に恐怖が勝ってしまったせいで幽婚は失敗し怨霊となりはてる。

枢木恭蔵(くるるぎ きょうぞう)

CV:星野貴紀
本作の惨劇の元凶ともいえる人物。日上山の濡鴉ノ巫女たちを殺戮した犯人。
日上山近在の村の住人で実姉に横恋慕した挙句その婚約者を殺害、それが原因で姉も自殺に追い込んでいる。己の秘密と罪が暴かれるのを生涯恐れていたが、日上山の巫女に全てを看取られて逆上。巫女を皆殺しにしたあと焼身自殺を遂げる。
彼が濡鴉ノ巫女たちを血祭に上げる凶行に走った事で、夜泉の結界に破れ目が生じ逢世の封印が緩んだのだった。

片品紡(かたしな つむぎ)

CV:高森奈津美
日上山に入って行方不明になった少女。密花が捜索していた一人。大事に育てられた異父姉と違って家庭内で疎外されており、自暴自棄の自殺未遂を繰り返した挙句日上山に消えた。

黒澤逢世(くろさわ おうせ)

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