XBLAZE(エクスブレイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『XBLAZE』とは、格闘ゲーム「BLAZBLUE」や「GUILTY GEAR」で有名なアークシステムワークスが開発したPS3、PSvita用のアドベンチャーゲームソフトで、主人公の篝橙八が謎の少女・Esと出会い、自分の中に隠された「魔導書」と呼ばれる強大な力を巡る大きな事件に挑んでいく物語を描いている。BLAZBLUEとリンクしたストーリーと世界観が大きな特徴となっており、2013年に第1作「CODE:EMBRYO」が、2015年に第2作「LOST:MEMORIES」がそれぞれ発売されている。

式札などの媒体を用いて魔素を操り、現象を行使する「陰陽術」を行使する者たちの総称。冥がこれに属する。
魔術師の和製版のようなもので、取り扱うには血統を重要視されるのも魔術師と同じ。

咎追い(とがおい)

「BLAZBLUE」のストーリーにも登場した職業で、魔導協会や御剣機関など裏の世界において、「咎」と呼ばれる何らかの重罪を犯した人間を追い、それを殺傷することで対価を得る者の総称。分かりやすく言えば「賞金稼ぎ」である。

アベンジこと虎鉄和人がこれに相当しており、作中では彼以外の咎追いが登場している描写はないが、咎追いに狙われる部類に入るイレギュラータイプのユニオンであることを隠しながら、咎追いを生業としている者もいるらしい。

黒き獣(くろきけもの)

「BLAZBLUE」のストーリーにも登場した、強大な力を秘めた謎の存在。「XBLAZE」では境界より現れし災いとして語られており、地底から現れて全ての生命を吸い魂を喰らう禍き神であるとされている。

初代天ノ矛坂家の巫女がこれを境界に封印してからは、歴代の天ノ矛坂の巫女たちは代々この存在を封じ続ける役割を担っていた。しかし「原初の魔導書」を宿した橙八が憑代となっており、リッパーとの対峙で彼の挑発によって暴走させられてから、現世にその力を顕現させ、行使できるようになった。

原初の魔導書(げんしょのまどうしょ)

本作の重要なキーワードで、橙八の体の中に封じられている力そのもので、橙八の正体そのもの。「BLAZBLUE」の主人公ラグナが右手に持つ「蒼の魔導書(ブレイブルー)」のポジションに相当するものだが、その関連性は不明。久音によるとその詳細については記録されておらず、「書」と言っても本なのか記録媒体なのか、形があるのかは不明である。

周囲の魔素を引き寄せて吸収し、エンブリオにエネルギーを供給できることから、この存在に気づいた鵜丸がエンブリオと並ぶT-システムのコアとして手に入れようとしていた。そして、ワダツミの事件の後、人間としての橙八が自分を救うために死亡したことに悲しむあまり、エンブリオことひなたが事象干渉によって、橙八という人間の姿へと作り変えられることになった。

また、「LOST:MEMORIES」では、「わたし」の父がその構造を応用して独自に新しい魔導書を作り上げている。その外見は球状の綺麗な結晶で、「わたし」の左目に定着し、彼女の左目の魔素を吸収する力を抑えていた。

発掘兵装(レガシーウェポン)

古代文明の遺物とされるオーパーツの一種で、強大な力を秘めた武器の総称。現代の技術では再現できない、超常かつ特殊な力を秘めており、ユニオンに対抗できる貴重な手段として御剣機関や魔導協会に重要視されている。

契昌封刃・ムラクモ(けっしょうふうじん・むらくも)

Esが持つ大剣で、ユニオンのクリスタルを容易く破壊できる能力を持つ。長さは刀身だけでEsの身の丈以上もあるが、大剣と言っても彼女が片手で持てるくらい非常に軽い。

また、詳細は不明だが使い手を選ぶとされており、誰にでも使える代物ではないらしい。作中ではEsと、「CODE:EMBRYO」のラストで橙八が使用者になり、「LOST:MEMORIES」のラストでEsの手に戻っている。

示現崩剣・クサナギ(じげんほうけん・くさなぎ)

ゼクスが周囲に浮遊、追従させる形で扱う8本の真紅の剣。その力について具体的な記述は魔導協会の蔵書にも残されていなく、御剣機関のデータベースにおいても情報がロストするなど、謎に包まれた発掘兵装とされている。
起動時は両刃の大剣が4本という姿だが、半分に分かれて片刃の剣に分裂し、4対8本の剣となる。また、所有者にかなりの負担を常時与えるためまともに扱うことが難しい代物であり、ゼクス以外しか自在に操れる存在がいない。

神の力と称される、エンブリオの事象干渉も含むあらゆる干渉を無効化する能力を持っており、エンブリオによる世界の造り替えすらも認識できる。しかし代償として所有者は、その認識した世界・時間軸において自分が得たすべての情報を記憶・共有していくようになり、魂がクサナギに結合していく。そのため、膨大な量の魔素に満たされた境界に落ちたとしても死ぬことすらできなくなる。

こうした能力と代償によって、エンブリオの造り替えで幾度となく繰り返される世界のすべての事象を把握することで圧倒的な力を獲得。Es-Nを容易く殲滅し、さらに原初の魔導書を覚醒させた橙八ですら軽くあしらうほどの芸当を見せつけている。
その後、「CODE:EMBRYO」のラストでゼクスと共に境界に転落し、消滅することもないまま境界を永遠に彷徨い続けている。

T-システム(たかまがはら・しすてむ)

10年前にワダツミ集団消失事件が起きた際、鵜丸が開発しようとしていたシステムで、「CODE:EMBRYO」の事件の元凶のひとつとも言える。全人類の行動パターンを集積・解析し、将来人類が起こす問題を予測する「予知システム」であり、人間の思考や感情をコントロールすることで、最終的に「人類による人類の絶滅を防ぐ」ことを目的としている。

犯罪、戦争、人口増加、環境破壊など、人間が引き起こす全てのトラブルを、人間の思考や感情で操ることで制御するもので、その為に事象干渉を可能とするエンブリオをコアとして接続する必要があった。しかし、世界中の人間の思考や感情を常時制御し、事象干渉によってその情報を書き換え続け、稼働するために想像を絶する量のエネルギーが必要となり、その量は地球上にあるあらゆるエネルギーをあつても全く足りないほどである。

だからこそ鵜丸はワダツミの最下層にある「門」の向こう、境界にある無限の魔素の力を使おうとしていたが、その無限の魔素が「門」から新横崎市へと溢れ出ることと、さらに人間を意のままに操る非人道的な鵜丸の考えを危惧した涼子が命がけでエンブリオの精錬を強制阻止。結果、精錬は失敗してT-システムの完成は頓挫し、ワダツミ集団消失事件が引き起こされるきっかけとなった。

『XBLAZE』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

日本神話に因んだ名前のものが登場する

「BLAZBLUE」には日本神話に登場した神などが名前の由来となる語彙が数多く登場するが、「XBLAZE」にも同じく日本神話に因んだ名前のものが数多く登場し、その中には「BLAZBLUE」での設定に酷似したものも少なからず含まれている。

ワダツミ集団消失事件→綿津見神(わたつみのかみ)

日本神話に登場する海の神で、童話「浦島太郎」に登場する竜宮城の主でもあるとされている「綿津見神(わたつみのかみ)」が由来とされている。「BLAZBLUE」では「第八階層都市・ワダツミ」という用語が登場している。

タカマガハラ→高天原(たかまがはら)

日本神話における天界で、多くの神が住まう場所とされている「高天原(たかまがはら)」が名前の由来となる。「BLAZBLUE」では、人間が神を模して作ったとされる時空間観測プログラム「タカマガハラ」が登場している。

魔導都市イシャナ→イシャーナ

日本神話における国産みの神「伊奘諾(いざなぎ)」の妻もしくは妹である「伊邪那美(いざなみ)」の別名のひとつで、破壊と再生を司るシヴァ神の別名が由来とされている「イシャーナ」から来ている。「BLAZBLUE」においても同名で酷似した設定の用語「魔導都市イシャナ」が登場している。

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