はたらく細胞(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『はたらく細胞』とは、清水茜による漫画作品。人体の中で活動する細胞を擬人化したユニークな物語と、各細胞の描写の正確さで話題となり、学生のみならず医療関係者からも評価された。2018年にはdavid production制作によってアニメ化された。
舞台は、人間の身体の中。細胞たちが擬人化、侵入した病原体などがモンスター化・怪人化して描かれている。酸素を運ぶ赤血球や、細菌と戦う白血球。傷口をふさぐ血小板や、殺し屋のキラーT細胞など、そんな約60兆個もの細胞たちの知られざるドラマが展開される。

『はたらく細胞』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

赤血球を気づかう白血球

肺炎球菌を乗せたロケット打ち上げ準備の最中、負傷した赤血球を白血球が気づかうシーン。ドリンクコーナーで「お前も何か飲むか?」「こっちで一緒に見よう」と飲み物を勧めたりするなどのさりげない行為に、新人赤血球を動揺させないよう、かつ安心させようとする白血球の心配りが見て取れる。

血小板のはたらき

血管に穴が空いた際には、血小板が血球の体を使って血栓を作り、穴をふさぐ。たくさんの血球たちをフィブリンでグルグル巻きにし、傷口にギュウギュウ押し込み、3日ほど放置するのだ。見た目の可愛らしさとは裏腹に、やることがえげつない血小板であった。

好中性骨髄球「白血球は自分の命を犠牲にしても、他の細胞を守るんだ!」

赤色骨髄で迷子になった赤芽球は、侵入した緑膿菌に見付かってしまう。緑膿菌は、「君はまだこんなに小さいのに、大人になれずに死んじゃうんだ」と、暴力をふるい始めた。一度は逃げることのできた赤芽球だが、再び捕まった時、骨髄球(白血球になる前の、分化途中段階の細胞)が現われる。骨髄球は赤芽球を助けようとするが、まったく歯が立たない。緑膿菌は骨髄球に、赤芽球と引き換えに命を助ける取引を持ちかける。しかし骨髄球は、「そんなことするか。白血球は、自分の命を犠牲にしても、他の細胞を守るんだ!」「オレは立派な白血球になるんだ!」と言い放った。子供ながらも、自分の定めをよく理解していることがよく判る。そして事実、その骨髄球は立派な白血球となった。

がん細胞「本当は、僕はただの細胞なんだ。この世界の一員として、みんなとただ毎日平和に生きていくはずだった」

正常だった細胞は細胞分裂の手違いでがん細胞になってしまう。がん細胞は免疫細胞に抹殺される。なりたくてなったわけではないがん細胞は、どうすることも出来ない理不尽な結末に、「この世界に何も残せずに死ぬなんて、何のために生まれてきたんだ」と、無念のまま死んでいく。「本当は、僕はただの細胞なんだ。この世界の一員として、みんなとただ毎日平和に生きていくはずだった」 というセリフは、必ずしも全ての細胞が平和に生きているわけではない、運命の過酷さを表わした、がん細胞の最期の言葉だった。

単球の正体

黄色ブドウ球菌に襲われた白血球たちのピンチを救ったのは、単球と呼ばれる謎の細胞たちだった。しかし、単球がその洒落っ気のない制服と顔を覆っていたマスクを取ると、その下から現われたのは、ヒラヒラのスカートを着た可憐なマクロファージだった。単球として活動している時との見た目のギャップに、驚愕する白血球たちであった。

奇跡の雨

熱中症の危機に見舞われた世界は、輸液注射のおかげで、なんとか世界の終わりを回避した。細胞たちからの視点だと、突如、空から光が射し込み、筒状の物体が出現。筒から大量の液体が溢れ出るという、とてもシュールな映像で表現される。

NT4201「仕事は知識だけじゃなく、経験と熱いハートが大事ってこと」

出血性ショックという深刻な状況に世界が直面し、赤血球の周りには後輩赤血球の他に仲間の姿は見えない。二人だけでは、酸素の供給が追い付くはずはない。それでも赤血球は、「私達だけでも酸素を運ばないと、細胞さん達が死んじゃう。頑張って」と後輩赤血球を励ましながら前へ進もうとする。しかし後輩赤血球は、「格好良いところを見せようと思って、意地張って頑張ってるだけなんでしょう」と罵るのだった。それでも諦めずに酸素を運ぶ赤血球。
そんな困難な局面をなんとか乗り越え一息つく赤血球に、後輩赤血球が声をかけた。「今回の新人研修、ありがとうございましたっ!私、今までずっと自分のこと優秀な方だと思ってたんですけど、仕事ってそれだけじゃないんだっていう大事なことを、今回先輩に教えていただきました。仕事は知識だけじゃなく、経験とあと熱いハートが大事ってことを」
後輩赤血球は、どんな時もへこたれない先輩赤血球の仕事に対する姿勢を見て、何が大事かを学ぶことが出来た。

『はたらく細胞』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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